劇的勝利の陰の立役者が小さくない話題となっている。
現地10月25日、ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースのワールドシリーズ第１戦がドジャー・スタジアムで行なわれ、延長10回にフレディ・フリーマンの逆転満塁ホームランでドジャースが６対３でサヨナラ勝ち。大事なシリーズ初戦をモノにした裏で、小柄なスイッチヒッターであるトミー・エドマンの働きが脚光を浴びている。
この日、９番・遊撃で先発出場したエドマンは１点ビハインドの延長10回、１死一塁から二塁へ強い打球を放つ内野安打で好機を拡大。大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンが並ぶ「MVPトリオ」につないだ。大谷は左邪飛に倒れたが、ベッツが申告敬遠で満塁にすると、フリーマンが試合にケリをつける右越えアーチ。エドマンが最高のカタチでお膳立てをし、球場は熱狂の渦に包まれた。
バットだけでなく、守備でも光った。６回にヤンキースのジャンカルロ・スタントンに逆転２ランを打たれ、なおも２死一、二塁の場面で８番オースティン・ウェルズの打球がセンター前に抜けるかと思われたが、これを二塁ベース寄りに守備位置をとっていた遊撃手のエドマンが寸前のところでダイビングキャッチ。追加点のホームを許さないファインプレーを見せた。
結果的に２点のみに抑えたこの場面について、米メディア『Talkin’ Baseball』は「ドジャースが逆転したら、トミー・エドマンのダイビングストップは誰もが注目するプレーとなるだろう！」とレポート。試合の行方を左右するかもしれない殊勲の好プレーに称賛を送っていた。
他にも、米放送局『Fox Sports』は延長10回の内野安打をフォーカス。敗北寸前のなかMVPトリオにつなげた、いぶし銀の働きについて「トミー・エドマンがヒットを放ち、この試合は面白くなった」と唸った。
ニューヨーク・メッツと激闘を繰り広げたリーグ優勝決定シリーズでは６試合で打率.407の11打点を記録し、「４番・遊撃」で先発出場した第６戦でも５打数２安打４打点と大活躍を見せ、同シリーズのMVPを獲得したエドマン。もはやドジャースにとって攻守で必要不可欠な存在になっている男が、チームを４年ぶりの世界一に導く重要なピースとなるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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