モノを減らせるだけではない、ミニマリズムの魅力
家事は毎日のルーティンで、必要・不要と考える余裕もなく、ひたすらこなすものという感じですよね。ただ、じつは惰性で続けている家事は結構あり、モノを手放すことで家事も手放せるといいます。
衝撃だったのは、「排水口のフタを手放す」というアイデア。フタをはずし、そのままだと見栄えが悪いので、シンクを使い終わったらすぐに掃除するそうです。フタの掃除が不要で、掃除の時間短縮に。水回りの掃除は特にやる気になれないものですが、やらざるを得ない状況をつくることも時には必要のようです。
いろいろと手放せそうな気がしてきました。ただ、最後にどうしてもネックになるのが、自分の若い頃や子どもが小さかった頃の思い出が詰まったモノ。mai minimalismさんは、厚さ7センチ、A4サイズの「宝物BOX」を持っていて、そこに収まる分だけ保管しているそうです。「宝物BOX」が何個も欲しいところですが、「モノ以外の形で残す工夫」と「心の整理」が欠かせないといいます。
そもそもモノを増やさなければいいわけですが、湧き上がってくる物欲をどうしたらいいのでしょうか。最後に、物欲と上手に付き合うための「モノを選ぶ時の3つの基準」を見ておきましょう。
1 目的
はじめに「目的」をはっきりさせる。モノ選びの軸がブレずに、自分に合ったモノを見つけやすくなる。
2 性能
次に、目的を達成するためには、どんな「性能」が必要かを吟味する。自分のニーズに合った性能のモノを選ぶ。
3 欲求
それを心から欲しいと思う「欲求」があることが大前提。「目的」「性能」「欲求」の3つを基準にすることで、見栄や衝動買いや安さを理由にしたモノ選びから脱せるようになる。
いつも何かに追われている人にこそミニマリズムをすすめたいと、mai minimalismさんは言います。自分にとって本当に必要なモノだけを残すことで、何が大切なのかが浮き彫りになり、時間や労力を集中させるべきことが見えてくる。単にモノを減らせること以上に、その先にある本当に大切なモノとやりたいことが見えてくる、というところに興味を惹かれます。
「ミニマリスト」と「ズボラ」という真逆の2つが合わさって、そこまで気合いを入れなくてもできそうな気がしてきました。家はちょっと放っておくだけで、あっという間に雑然としますよね。本書のアイデアを参考に、自分なりのミニマリズムを実践していきたいものです。
(Yukako)