「積極的で効果的」「集中していなかった」ELでの久保建英に現地メディアの評価は分かれる…地元紙は“中立地”の影響も指摘「彼は観客の声援や雰囲気が影響するタイプ」

 レアル・ソシエダは現地時間10月24日に行なわれたヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズ第3節で、イスラエルのマッカビ・テル・アビブに2-1で勝利し、ようやく初白星を手にして通算勝点を4に積み上げている。

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 中立地のセルビア・ベオグラードで開催された観衆500人弱という静かな環境での一戦、バスクのクラブは19分にセットプレーからホン・パシェコが頭で合わせて先制すると、64分にはシェラルド・ベッカーの右からのクロスをセルヒオ・ゴメスがダイレクトで決めて加点。その後はマッカビの反撃を80分のヘッド弾での1点に抑えてみせた。

 久保建英は定位置の右サイドではなく、2列目の左で起用され、75分までプレー。データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ52回、シュート2回(枠内1回)、パス35回(成功27回)、タックル1回(成功)、ボールロスト2回、ファウル1回というスタッツを記録し、持ち味であるドリブルはなしに終わっている。

 現地メディアの評価を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点で他の大多数のチームメイト同様に「1」を久保に与え、一方の『as』紙は久保の数少ない見せ場となった68分のシュート場面を「久保が攻めた! 日本人選手がボールを持って前進し、ペナルティーエリアの端から右足で強烈なシュートを放ったが、ボールはポストの近くを通り過ぎた」と伝えた。

 バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、この背番号14がベナト・トゥリエンテスとの連係からチャンスを創出したことを報じた他、ソシエダの決勝ゴールの場面については「今度は決まった! 久保が自陣から始めた教科書通りのカウンターで、ウマル・サディクがボールを展開し、ベッカーが絶妙なクロスを入れてゴメスが楽々と押し込んだ」と綴っている。

 また個別評価の記事では、彼のプレーを「断続的なプレー」と表現し、「左サイドではプレーに大きな制約があったが、中央に入ったり右サイドに移動したりすると効果的になった。何本かのシュートでゴールを狙ったが、ゴールには至らなかった」と、良い点を挙げながら振り返った。

 ソシエダの地元メディアである日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、序盤の久保を「ピッチ状態が悪く、多くの選手がバランスを保つのに苦労する中で、冴えず、集中していなかった」と厳しく評し、個別評価でもハビ・ロペス、サディクと並んでチーム最低の「5」を付与して以下のような寸評を記している。

「調子が良くなく、多くのボールを失った。彼は、観客の声援や試合の雰囲気といった外的要因がパフォーマンスに影響するタイプの選手である。もっとも、相手の守備を崩したり、大きな違いを生み出したりすることはできなかったものの、それでも幾つかのチャンスを創り出した」

 対して、サッカー専門サイト『El Desmarque』は「サイドから中央に入っていく動きで数的優位を生み出すという良い働き。日本人選手は、自由に動きながら、積極的で効果的なプレーを見せた。(開始13分で)イエローカードを受け、74分に(アンデル・バレネチェアと)交代した」として、こちらの採点はチーム2番目タイとなる「7」だった。

構成●THE DIGEST編集部

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