現地時間10月22日(日本時間23日)、米メディア『The Players’ Tribune』のポッドキャスト番組『Knuckleheads Podcast』が公開。ロサンゼルス・クリッパーズ時代に共演したクエンティン・リチャードソンとダリアス・マイルズがホスト役を務めるこの番組に、今回ラマーカス・オルドリッジ(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)がリモート出演した。
211cm・113kgのパワーフォワード兼センターとして、NBAで16シーズンを戦ったオルドリッジは、打点の高いジャンパーを武器にポストプレーやミッドレンジから効果的に加点し、7シーズンで平均20.0点超えをマークしたスコアラー。
キャリア初期にはブレイザーズでブランドン・ロイやデイミアン・リラード(現ミルウォーキー・バックス)、終盤にはブルックリン・ネッツでケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)、カイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)、ジェームズ・ハーデン(現クリッパーズ)といったスーパースターたちと一緒にプレーしてきた。
そうした中、オルドリッジはキャリア後半に約6シーズン在籍したサンアントニオ・スパーズ時代の同僚ティム・ダンカンとの思い出を回想。オルドリッジがスパーズ入りしたのは2015年夏、両選手は2015-16シーズンの1シーズン限りの共闘だったのだが、オルドリッジは殿堂入りした偉大なビッグマンをこのように称えていた。
「ティムと一緒にプレーしたこと、それはもう自分が想像していた以上のものだった。人々はよく『(ある選手に対して)この男は最高のチームメイトだ』なんて言葉を口にするけど、『彼は実際はあまり良くはないよ』と思うこともあった。でも、ティムの場合はまさに本当だったんだ。
他の選手たちのことを考え、勝利していくことしか気にかけていなかった。そしてチームにいる全員を高めることが、彼の唯一のゴールだったんだ。彼のことは大好きでね。彼と直接会ってプレーしてみて、彼の凄さを肌で感じたんだ。彼は後ろ盾になり、バトンを渡してくれた。いろんなことをサポートしてくれたんだ」
オルドリッジと同じく公称211cm・113kgのサイズを誇ったダンカンは、スパーズ5度の優勝すべてで主軸を務めた偉大なビッグマン。ブレイザーズでエース格を務めていたオルドリッジが加入後、スパーズを熟知するダンカンは彼が新たな環境へ順応するべく、多くの面でサポートしたということなのだろう。
ダンカン引退後、スパーズは2017年にカンファレンス・ファイナル進出を飾るも、NBAファイナルまで辿り着くことはできず、現在5シーズン連続でプレーオフ出場を逃している。
それでも、オルドリッジはスパーズ在籍時にカワイ・レナード(現クリッパーズ)やトニー・パーカー、マヌ・ジノビリらとともにチームを牽引し、リーダーシップも学んで選手、人間の両面で成長を遂げた。
『Basketball-Reference.com』によると、オールスターに7度、オールNBAチームに5度選ばれたオルドリッジがバスケットボール殿堂入りする可能性は50.9%。現時点で確実ではないものの、スパーズで共演したダンカンやパーカー、ジノビリらと殿堂入り式典で再会できる日が訪れることを願うばかりだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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