歌舞伎町で道を間違えてしまい…仕方なく近くの焼肉店に入ったら絶望 → 最終的に歓喜した

私は当初、歌舞伎町の『一蘭』に行こうとしていた。しかし、どうやら道を間違えてしまったらしい。どこをどう見渡しても、赤と緑の一蘭ロゴが見当たらない。

どういうことだ? 私の記憶では、カラオケ館の隣に一蘭があったはず。だけど、今カラオケ館の隣にあるのはどう見ても焼肉店じゃないか。

・道に迷った結果

おそらく、道を間違えたのだろう。仕方ない。Googleマップを開いて……と思ったが、一蘭の前でここ数年よく見る長い行列が脳裏によぎるとスマホを取り出すのが億劫(おっくう)になってきた。

頑張って一蘭にたどり着いても、この時間帯はたぶん激混みだろうな……うーん、どうしようかな……と迷っていたとき、焼肉店(天龍)の看板にある「食べ放題」の文字が目に止まった。

満足コース3500円(80種類以上 / 90分)

歌舞伎町のど真ん中という立地を考えたら、焼肉食べ放題3500円は安い方なのでは? いちおう言っておくと税抜き価格なので、税込みだと3850円になる。それだけあれば一蘭で店員さんをビビらせるほど替え玉できるが……。

よくよく考えれば、ここは日本一の歓楽街である歌舞伎町だ。一蘭のラーメンがメチャクチャ美味いとはいえ、行列に並ぶという苦行をわざわざ歌舞伎町でするのは意味がわからない。

……とか考えているうちに、焼肉の口になってきたので入店することに。ただ、その2分後に私は絶望することになった。

というのも、食べ放題を注文すべくメニューを開くと……

2〜35名様!

おひとりさまの私には注文不可!!

くっ……! 一蘭を求めて歌舞伎町に来たのに一蘭にたどり着けず、食べ放題を求めて焼肉店に入ったのに食べ放題にたどり着けず……!!

裏目……

圧倒的裏目……!!!!

――と絶望に打ちひしがれていた私のところに、注文を取りに来た店員さん。なんだか優しそうな人だったので、ダメ元で「1人なんですけど、3500円の食べ放題は無理ですか?」と聞いてみたところ……

「大丈夫ですよ。ただ、お一人様だと、本来90分の時間が60分になってしまうのですが、それでもよろしいですか?」

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・歓喜

聞いてみるものである。1人の利用でもOKだとは。食べ放題の時間自体は減ってしまうものの、そもそもこちらは1人。喋る相手がいないから60分で十分だ。

――と安堵したところで、店員さんが続ける。

「食べ放題なんですが、最初にサラダやキムチ、お肉が出てきます。それを食べて終えてから、食べ放題のお肉を選んで頂く形になりますので」

――わかりました! と返事した数分後……

サラダ等が来た。それから、最初に出てくるというお肉が……え?

ファミリーセットかよ。てっきり付け合わせ的な肉かと思っていたので、序盤から度肝を抜かれてしまった。

ここまで量が多いと、食べ放題の前にお腹いっぱいになって満足する人もいそう。しかも、ラインナップを確認したらカルビ・ロース・豚・鶏・ソーセージとバラエティも豊か。

こんなにあるとは思わなかったので、別料金で援軍(ビール大 / 880円)を要請。

ジョッキ片手に、焼肉をつまむ。

そして、お皿に肉を全て平らげたところで、ようやく自分で肉を選べるステージに移行完了。税抜3500円食べ放題のラインナップは、こんな感じだ。

この中で、個人的に1番気になったのは「壺牛カルビ」。注文すると……

やっぱりデカい。そして美味い! さらにさらに……

色々食べて……

最後はユッケジャンクッパでフィニッシュ。

サービスのアイスを食べたあとにお会計を済ませる。

うん、味を考えたら安いね! というのが食べ終わっての率直な感想だったのだが、なにより「1人でもいいですよ」と言ってくれる おおらかな雰囲気が素晴らしかった。

店内は観光で来たと思しきグループ客がメチャクチャ多かったにもかかわらず、私が居心地の悪さを感じなかったのは そのせいだろう。

また行きたいな。そう思いながら帰路についたところで……

一蘭を発見した。そうか、私は曲がる道を1つ間違えていたのだな。目印にしていたカラオケ館が歌舞伎町にメチャクチャあるがゆえに、勘違いしてしまったようだ。

でも、今回はそれが功を奏したと言える。

ありがとう、カラオケ館。ありがとう、一蘭。ありがとう、天龍。

参考リンク:天龍 新宿東口店

執筆:和才雄一郎

Photo:RocketNews24.