今季からサンアントニオ・スパーズに加入したクリス・ポールが、新天地でも変わらぬ名プレーメーカーぶりを発揮している。
ダラス・マーベリックスとのオープニングゲームでは、ルカ・ドンチッチと並ぶゲームハイの8アシストをマーク。開幕2試合目のヒューストン・ロケッツ戦でも両軍最多の9アシストと、ポイントガードとして見事なゲームコントロールを披露した。
チームの若き主砲ヴィクター・ウェンバンヤマとのコンビネーションも上々で、「トレーニングで徹底して練習を重ねている」と開幕戦後にウェンビーが話したように、これから2人はどんどんピック&ロールを炸裂させていきそうだ。
また、オフシーズンを経ての2人の相性はすこぶる良いようで、ウェンビーはオールスター12回出場の大先輩について「彼がボールを持つと、彼がゲームをコントロールしているという安心感がある。決定的な瞬間や、どうしたらいいか迷った局面ですごく頼りになるチームメイトだ」と称賛している。
一方のポールも、「ヴィクターは、自分が持つ才能や注目度の高さから、自分が時として囮になれることを知っている。相手のディフェンスが彼に集中することで、他の選手にスペースやオープンショットのチャンスが生まれるんだ」と、プレシーズンマッチで共闘した手応えを語っていた。さらにウェンバンヤマからフランス語の手解きも受けているようで、積極的にコミュニケーションを深めている様子も伺える。
20歳のウェンバンヤマと39歳のポール。互いをリスペクトし合う歳の差19歳のコンビが、スパーズを上位へと導けるか注目だ。
文●小川由紀子
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