「師匠の言葉を信じて新作をつくり続けた」
今回、披露した早口言葉のネタは、全世代に共通する話題ということからチョイス。もともと2015年ごろに作り、2年前のNHKの予選で披露して敗退したネタでしたが、今回、ブラッシュアップして臨みました。
「早口言葉が現実に起こったらどうなるんやろうな……から始まったネタなんですけど、ボケがワンパターンだったときに、師匠から『前半に親子の話を振っておいたほうが話に深みが出る』とヒントをいただいて、今回のようなかたちになりました」と、ここでも文枝のアドバイスが効いたことを嬉しそうに話しました。
出典: FANY マガジン
そんな師匠への思いについて問われると、三実は顔を引き締めてこう語りました。
「師匠が常日ごろからおっしゃっているのは、『新作落語でいちばん大事なのは、つくり続けること。1、2作目からいい作品なんかできないし、何十本とつくり続けていくうちに1本でも、どこでも使えるネタができたらいい』ということ。大阪で若手の新作ってあまり需要がないので、僕も何回か心折れかけたんですけど、師匠の言葉を信じて、ずっとつくり続けたらこういう結果になったので、本当に感謝ですね。(続けられたのは)その言葉があったからです」