現地10月26日に行われたワールドシリーズ第３戦では、ドジャースが３連勝。４対２で早くも王手をかけたドジャースの選手たちのパフォーマンスを採点していこう。10点満点で６を及第点とする。
▼野手
【１番・ＤＨ】 大谷翔平 5.5
第２戦に左肩亜脱臼で途中退場も、無事に先発出場。第１打席は一度もスウィングすることなく四球で出塁し、塁上ではずっとユニフォームの襟部分に手を添えていた。ただ、故障の影響かスウィングに力強さが感じられず、第２打席は二塁ゴロ、第３打席は三振、第４打席は三塁フライ。それでも２出塁（５打席目は死球）と、リードオフとしての仕事は果たした。
【２番・ＲＦ】 ムーキー・ベッツ 6.5
３回には８球粘った末にインハイのナックルカーブを詰まりながらもライト線にポトリと落とすタイムリー。７回にも四球で出塁し、大谷ともども相手投手陣に多くの球数を投げさせた。守備でも美技を披露して投手陣を盛り立てた。
【３番・１Ｂ】 フレディ・フリーマン 7.0
初回、内角へ甘く入ったカッターを捉え、史上最長タイのワールドシリーズ５試合連続となる先制２ランをライトスタンドに叩き込んだ。安打はこの１本だけだったが、四球とエラーで計３出塁。今シリーズ両軍最多の７打点を挙げており、ドジャースが世界一の場合はMVP“当確”か。
【４番・ＬＦ】 テオスカー・ヘルナンデス 6.0
４回にアンソニー・ボルピーのレフト前への当たりでホームに突っ込んだジャンカルロ・スタントンを、絶妙な送球でアウトにした。打っては７回の第４打席でセンター前ヒットを放った。
【５番・３Ｂ】 マックス・マンシー 5.5
第２打席は持ち味の選球眼で８球を投げさせて四球をもぎ取ったが、今日もヒットが出ず２三振。守備では、５回に難しい当たりを前進しながら見事なフィールディングで見事に処理した。
【６番・Ｃ】 ウィル・スミス 5.5
３回の２死満塁の場面ではピッチャーゴロに倒れるなど４打数０安打に終わった。それでも、第１～２戦に続いて先発投手の好投を引き出し、４回には本塁へ突っ込んだ二塁走者スタントンの生還を見事なタッチで阻止するな守備は光った。
【７番・２Ｂ】 ギャビン・ラックス 6.0
４回に四球、６回は死球で出塁。４回はエドマンのスクイズで本塁に突っ込んで惜しくもアウトとなったが、６回はキケのセンター前ヒットで二塁から見事な走塁で生還し、ダメ押しの４点目をもぎ取った。
【８番・ＣＦ】 エンリケ・ヘルナンデス 6.5
４回にライト前ヒットを放つと、６回はセンター前へ抜ける痛烈なタイムリーを記録するなど、今日チーム唯一のマルチヒット。直後に二盗を試みて失敗したのはご愛嬌？
【９番・ＳＳ】 トミー・エドマン 6.0
３回に四球で出塁し、ベッツのタイムリーで生還して３点目のホームを踏んだ。４回にはセーフティスクイズを敢行したが、これは相手投手マーク・ライターJr.の見事なフィールディングに阻まれて失敗してしまった。
▼投手
【先発】 ウォーカー・ビューラー 7.0 ★今日のMVP★
レギュラーシーズンは不振に苦しんだ男が大舞台で最高の仕事。初回は４シームをあまり投げず、スイーパーとナックルカーブ主体、２回は逆に４シーム中心と巧みに組み立てを変えて的を絞らせず、５回２安打５奪三振で無失点。ホームに戻ってリベンジを期していたヤンキース打線を見事に封じてみせた。
【２番手】 ブルスダー・グラテロル 5.0
得意の100マイルシンカーで６回先頭のグレイバー・トーレスをセカンドゴロに打ち取ったが、その後はフアン・ソトに四球、２死後にジャンカルロ・スタントンにセンター前安打を打たれ、ピンチを招いて降板した。
【３番手】 アレックス・ベシア 6.0
グラテロルの後を受けてジャズ・チゾムJr.のワンポイントで登場。スライダー主体の投球でセカンドゴロに抑え、見事ピンチを切り抜けた。
【４番手】 ダニエル・ハドソン 5.5
７回から登板。アンソニー・ボルピーをバットが手から抜けて飛んでいくほどの空振り三振に打ち取ったが、続くアンソニー・リゾーに９球粘られて安打を打たれ、代打オースティン・ウェルズを６球で三振に打ち取ったところで降板した。
【５番手】 アンソニー・バンダ 5.5
代わった直後にアレックス・バーデューゴに四球を与えて２死一、二塁のピンチを招くが、続くトーレスは高めギリギリの４シームで見逃し三振に仕留め、マウンドで吠えた。
【６番手】 ライアン・ブレイジャー 6.0
フアン・ソトから始まる８回という難しいイニングを任された。ソトはライトフライに打ち取り、ジャッジには四球を与えたものの、スタントンとチゾムJr.を連続三振に打ち取って仕事を果たした。
【７番手】 マイケル・コーペック 5.5
第１戦、第２戦で球数がかさんだブレイク・トライネンに代わって抑えとして登場。２死後、アレックス・バーデューゴの打席では最速100.7マイルを計測したが、直後に一発を浴びた。だが、トーレスは再び100マイルでショートゴロに抑え、最後を締めくくった。
＜監督＞
デーブ・ロバーツ 6.5
第２戦は好投の山本由伸を７回まで引っ張ったが、今回は好投のビューラーを５回ですっぱりあきらめて得意の小刻みな継投にシフト。グラテロルやハドソンが崩れる兆候を見てとって、早めに交代したのはさすがだった。トライネンを休ませることにも成功し、文句のつけようのないブルペン・マネジメントだった。
構成●SLUGGER編集部
【動画】プレーオフで覚醒のビューラー、圧巻の４者連続三振！
