ロサンゼルス・ドジャースが世界一に王手をかけた。2勝0敗で迎えたワールドシリーズ第3戦でニューヨーク・ヤンキースを4対2で退けて3連勝。あと1勝で、4年ぶり8回目のチャンピオンに輝く。
第3戦の殊勲者は先発したウォーカー・ビューラーだ。レギュラーシーズンでわずか1勝(6敗)、防御率5.38だった右腕はポストシーズンで一変。4回を無失点で投げ切ったリーグ優勝決定シリーズのニューヨーク・メッツ戦に続いて、ワールドシリーズでも好投した。
初回から3回まで2つの四球を出したものの、被安打はゼロだった。4回にヤンキースの4番ジャンカルロ・スタントンに二塁打を打たれ、2死後に6番アンソニー・リゾに左翼前に運ばれたが、左翼手テオスカー・ヘルナンデスが二塁走者のスタントンを本塁で刺す好返球。5回を三者凡退に抑えてマウンドを降りたビューラーは、76球、被安打2、5奪三振、無失点と自らの仕事を完璧にやり遂げた。
地元紙『Los Angeles Times』は、「傑出した投球を見せた」と勝ち投手となったビューラーを称賛。チームメイトのムーキー・ベッツも「これが本物のウォーカー・ビューラーだ」と賛辞を送ったほどだ。
【動画】先発ビューラーが好投したワールドシリーズ第3戦ハイライト!
22年8月に受けた2度目のトミー・ジョン手術から復帰した24年、ビューラーは1年802万5000ドル(当時約11億6000万円)で契約。同紙は、「レギュラーシーズンは冴えなかったが、今冬にFAになるビューラーにとって、この勝利は有利に働くはずだ。ドジャースが1年2100万ドル(約32億2000万円)のクオリファイングオファー(MLB上位125選手の平均額)か、まったく新しい契約を用意するのかは不明だ」とし、来シーズンの去就は不透明だと伝えている。
ビューラー本人は去就について、ワールドシリーズ前に「あまり考えていない」とコメントし、第3戦の前には「もしこれ(第3戦)が、そうなる(ドジャースでの最後の登板)としても、悲しいというよりは、試合に勝つことだけを目指すよ」と語っていた。
第3戦で勝ち投手になったビューラーは、次の登板があるとすれば第7戦になる。もしそれまでにドジャースの世界一が決まれば、この第3戦がビューラーのドジャースでのラストゲームになるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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