まとめ
RF-S 7.8mm F4 STM DUALは、IPDが11.8mmと狭く設定されているので、他のVRレンズでは立体感が破綻してしまうような15~50cm以内の至近距離の被写体でも3D撮影が可能である(RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE やRF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYEのIPDは60mm)。また、クリエイティビティの高い撮影設定が可能なEOS R7を利用できるメリットも大きい。被写体の魅力を立体的な映像表現で伝えたい、そして、画質へのこだわりの意識が高いクリエイターに向いていると言えるだろう
R7との組み合わせを考えても、機材のコストは比較的抑えられ、コスパも良いので、3DやVRのクリエイターのみならず、従来のビデオグラファーをはじめとする、幅広いターゲットユーザーが3D/VRの世界に参入することが期待される。
Apple Vision Proの登場をきっかけに、空間ビデオや空間写真に興味を持つクリエイターも増えており、今後、アプリの開発と共に3D映像を活用した広告や学習コンテンツ等の制作が活発となることも予想できる。
個人的には、RF-S 7.8mm F4 STM DUAL+R7で撮影したクリップを、Apple Vision Proで空間ビデオとして再生、視聴した時、その美しい画像と自然かつ良好な立体感に、非常に感動した。
3D/VRの豊かな映像表現や体験は、ペットの記録や家族の思い出など、個人的な利用にも向いていると感じられる。
将来的には、裸眼立体視のディスプレイの普及や共有プラットフォームの整備も含め、視聴方法もさらに充実していくことを期待している。