現地10月29日、ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースのワールドシリーズ(WS)第4戦が行なわれ、11対4でヤンキースがWS初勝利を挙げ、ドジャースの4年ぶりワールドチャンピオンは明日以降に持ち越しとなった。1番・指名打者で先発出場したドジャースの大谷翔平は5回に3試合ぶりのヒットを放ち、4打数1安打。左肩亜脱臼後、初の安打を記録した。
今シリーズ3連勝で4年ぶりの世界一に王手をかけたドジャースと、負けたら終わりの崖っぷちヤンキース。両雄譲れない試合は序盤からいきなり動いた。
ドジャースは初回、大谷が平凡な遊飛に倒れたが、2番のムーキー・ベッツが右二塁打で得点圏にランナーを置くと、3番フレディ・フリーマンが右越え2ランを叩き込みドジャースが2点を先制。今シリーズ4戦連発、フリーマン自身は2021年のWS(ヒューストン・アストロズ時代)に続く驚異の6試合連続本塁打はメジャー新記録だ。
ブルペンデーのドジャースは2回にヤンキースに1点を与えると、3回から登板した2番手ダニエル・ハドソンが大誤算。2つの四死球とヒットで2死満塁のピンチを招くと、アンソニー・ボルピーにグランドスラムを打たれ、あっという間にヤンキースに逆転される手痛い一発を浴びた。
3点を追うドジャースは5回、先頭のウィル・スミスが右中間にソロ弾を放ち反撃の狼煙を上げると、続くトミー・エドマンが四球を選び、バッターボックスには大谷を迎える。ここでヤンキースは先発ルイス・ギルから2番手左腕ティム・ヒルにスイッチするが、大谷は初球のシンカーをセンター前に弾き、これが左肩負傷後初ヒット。実に13打席ぶりの安打だった。このあとベッツの二塁ゴロの時に大谷はスライディングを敢行するも、左手でユニホームを掴みながら左肩をかばうような走塁だった。ドジャースは1死一、三塁でフリーマンの二ゴロの間に1点を返し、4対5と1点差に迫る。
だが、もう1敗もできないヤンキースは6回裏にオースティン・ウェルズが右翼スタンドにソロホームランを放ち、リードを2点に広げる。
追いつきたいドジャースは7回、1死一塁で大谷の第4打席は4番手マーク・ライターJr.と対峙。エドマンの二盗が成功し得点圏に変わったが、本来のスイングに程遠い大谷は結局低めのスプリットで空振り三振に倒れた。そして2アウトからヤンキースは、早くも守護神のルーク・ウィーバーを投入。決死の継投策でドジャースの強力打線をなりふり構わず抑えていく。
すると8回。ヤンキースは内野ゴロで1点を加えると1死一、三塁で1番グレイバー・トーレスが貴重な右超え3ラン。一挙4点を奪い点差を6点にすると、なおも1死二塁で3番アーロン・ジャッジが適時打を放ち、ダメ押しの11点目。今シリーズ1安打7三振と大不振のスーパースターが復活の兆しを見せるタイムリーでドジャースを突き放し、WS意地の1勝を挙げた。
構成●THE DIGEST編集部
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