『夫が寝たあとに』異例の拡大はなぜ?藤本美貴&横澤夏子に聞いた番組ヒットの「3つの要因」

“育児”や“家事”をテーマに掲げる深夜のバラエティ番組『夫が寝たあとに』(テレビ朝日系/毎週火曜深夜0時15分 ※一部地域除く)の人気が高まっている。2023年10月の開始時は放送時間が17分だったが、今年4月から30分、そしてこの10月からは1時間と、異例のスピードで拡大している。育児に関する番組といえば日中の放送を想像するが、なぜこの深夜番組は人気を集めるのか。収録現場に潜入し、MCの藤本美貴と横澤夏子の2人に話を聞いた。
 

『夫が寝たあとに』異例の時間拡大、ヒットの要因

「小学校の入学準備はいつから?」「離乳食はいつまで手作り?」「反抗期の子どもとどう向き合う?」――。

『夫が寝たあとに』は、どちらも3児の子どもを持つタレントの藤本美貴と横澤夏子が、育児をはじめとする様々な悩みや苦労、そして喜びをゲストとともに語りあうバラエティ番組だ。

放送時間拡大の感想を藤本と横澤に聞くと、2人は「もっと話せるのがただただうれしくて」と口をそろえる。

藤本「私たちにとって、この番組の収録は“ご褒美”なんですよ(笑)。その時間が長くなったのが本当にうれしいんです!」

横澤「この収録が終わって家に帰ると、子どもたちにルンルンで夕飯を作ってあげられるんですよね。でも1時間に長くなっても時間が足りない、足りない(笑)。

ミキティさんが“もう撮らなくていいから、しゃべらせてください”っていうんですけど、スタッフさんに“仕事なんで”と断られます(笑)」

『夫が寝たあとに』は、配信サービスやSNSでも人気だ。無料配信動画サービス・TVerのバラエティ番組視聴ランキングでは常に上位にランクイン。

YouTubeやTikTok、Instagramなどの公式アカウントにて番組内のワンシーンを切り出したショート動画も配信しており、再生数が500万回を超えるものもある。

その人気ぶりをどのように捉えているのか。話を聞くと、3つのポイントが見えてきた。

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約束をしていなくても開かれる“ママ会”

1つ目は、出演者のみならず視聴者も参加する“ママ会”になっている点だ。

番組では、ゲストの経験を深し、さらに視聴者からも悩みや疑問などの声を募集。また、SNSの投稿に対するコメントを見ると「面白い」「共感する」といった内容に加えて、自身の体験を書き込む人も多い。

藤本「この番組では俳優、歌手、スポーツ選手などバラエティ番組ではあまり会う機会のない方もゲストでいらっしゃるんですけど、子育てをしているということで、同じ立場でお話ができるんです。そして、一緒に共感できる」

横澤「例えば、(元サッカー女子日本代表の)澤穂希さんのお話を聞いたら、“世界を相手に戦ってきたアスリートの方も苦しんでいるんだ”“悩んでいるのは、私だけじゃなかったんだ”と勇気づけられたり。そして“それ、やってみよう!”といった子育てアイデアももらえる。放送時間については、なんなら夜の方がっているかもしれないですよね!」

藤本「子育てをしていると、まず朝は戦いだし、子どもが小さいうちは昼も休めないからね」

横澤「あと、TVerが定着した時代でよかったです。お迎えに行く道中、仕事が終わったあと、寝かしつけたあとなど本当に自分のタイミングで、そしてスマホで見られるので。あとは夜の放送だとコソコソ話というか、公にしゃべっている感がないのもいいのかも(笑)」

藤本「“ここだけの話ぃ〜”、という感じ(笑)。SNSのコメントも見るんですけど、みなさん、意見だけじゃなくて自分の話も書いてくださるのが嬉しい!コミュニティみたいな感じになってますよね」

横澤「約束をしていなくても、ママ会が開かれてるみたいな感じ。そんな気楽なママ会に参加している気持ちになってくれてたらうれしいですね」