画像はAIで生成したイメージ

公道をハイスピードですり抜ける電動アシスト自転車(Eバイク)が増えている。

中でも違法の電動アシスト自転車や法律上バイクに当たるフル電動自転車(改造自転車)の交通事故が多発している。

「国内メーカーから販売されている電動自転車は内蔵モーターが搭載され、時速24キロまでに制限されています。しかし、最近は時速30キロ〜最大60キロまで加速させる『スロットル』を後付けしたフル電動自転車が散見されます」(大手自転車メーカー)

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スロットルを付けるとペダルをこがずとも加速できるようになる。

言わば原付バイクと同じ原理で、道路交通法上も同じ扱いになる。

しかし、見た目は電動自転車にしか見えないため、公道や警察車両の前ではペダルをこぐ振りなどをして、悠然と街中を走り続けている。

また、改造されたものだと知らずに乗っていて、故障した際に修理を行う店に持ち込んだら改造車だと指摘されるケースも。これまでは改造されたフル電動自転車は野放しにされてきたが、交通事故の多さに警察も取り締まりを強化しているという。

無免許運転だと違反点数25点、懲役3年以下

「フル電動自転車は法律上バイクに該当するので、公道を走行する際は運転免許やナンバープレートなどが必須。無免許運転だと違反点数25点に加え、懲役3年以下などの刑事罰を受けることになります」(弁護士)

一番のリスクは事故。フル電動自転車は自賠責保険に未加入のまま人身事故を起こすと、加害者が全額賠償額を負担することになる。

自転車保険に加入していても、「自転車ではない」と判断され保険が下りないのだ。

「死亡事故などを起こせば、億単位の賠償を強いられ、支払えない場合は自己破産となる可能性もある」(同)

捕まれば無免許運転、事故を起こせば高額の賠償金を課せられるフル電動自転車に乗る代償は重い。

「週刊実話」10月31日号より