最近はラーメンの名店が監修したカップ麺がたくさん発売されています。しかもどれも美味しさの偏差値が高め。知らなかった店のカップ麺を食べて感動し、その店に行きたくなっちゃうことも少なくありません。いや、行きたくなっちゃうというか、むしろ行きたい。じゃあ行けばいいじゃねえか。

ってことで、うまかった名店カップ麺の実店舗に行き、モデルになったラーメンを実際に食べてみるというシリーズを不定期でやっています。

第5回：浦和「狼煙」の濃厚らーめん

第5回はエースコック製造の「狼煙 特濃豚骨魚介醤油ラーメン」。こちらは何度もリニューアルを重ねながら販売が続いているカップ麺で、現在は埼玉を地盤とするスーパー「ヤオコー」で限定販売されています。

以前のものも食べたことがあったんですけど、最新バージョンを改めて食べてみるととにかくスープの濃厚さにフォーカスを当てている印象。もはやドロドロの域で、麺を上げるとスープがどっぷりとついてきます。

これだけ濃厚だとさすがにしょっぱさも強めに感じたけど、魚粉のザラッとした感じまで表現してるし、パツッと歯切れの良い平打ち麺もウマい。しかも濃厚なスープの中で小麦の風味もしっかり。

うーん、これはなかなかよくできてるし、店ではどのくらいの濃厚さなのかも気になっちゃう。

店での名前はシンプルに「濃厚らーめん」

というわけでいざ「狼煙」の実店舗へ。本店は大宮にあるそうですが、今回足を運んだのは浦和店。JR浦和駅西口から徒歩5分くらいの場所にありました。

少しだけ並んでから店内に入ると、食券機の上にカップ麺を発見。こういうのはいいですね。ちゃんとこだわって、自信を持って発売したカップ麺だということが伝わってきます。

カップ麺の商品名と同じ「特濃豚骨魚介醤油ラーメン」というメニューはありませんでしたが、おそらく「濃厚らーめん」というのがベースになっているのでしょう。並盛で1000円です。

濃厚さのなかにさまざまな旨味が凝縮！

なかなか混雑しているはずなのに、食券を手渡したあとはスムーズにカウンター席に着席。そして手際よく「濃厚らーめん」が提供されました。

うおおおっ、ウマソ〜〜！！

濃厚なスープは透明感がまるでなく、見るからにいろいろな食材が凝縮されているし、トッピングの類は一切つけなかったのに具材も賑やかで華やか！ さらにその隙間から覗く麺もプリンッとしてウマそうだ！

どこから手を付けるべきか悩んじゃうほどのオールスターラーメン。でもやっぱり、まずは気になるスープから一口！

カーーーッ！！ 濃いいなあ〜〜っ！！ これ、ラーメンじゃなくてつけ麺のつけ汁と間違えちゃったんじゃないのってくらいに超濃厚！

ですが、カップ麺で味わった濃さとはまた別物。味は豚骨とか魚介をはじめとするさまざまな旨味が凝縮されている感じで濃厚なのに、意外とサラッとしているんですよね。あえてドロッとさせていたカップ麺と比べるとそこまで極端な粘性はありません。

だからこそグビグビ飲めちゃうし、一口飲むごとに広がっていく旨味とあふれる幸せ。油断してるとせっかくのラーメンなのに、先にスープを完飲してまぜそばに転生させちゃいそう。

確かにこの折り重なった濃厚な旨味はカップ麺で表現するのは難しそうだし、それをドロッとさせることで表現したカップ麺もまた凄いなあ。

麺のアプローチもまた全然違って、実店舗の麺は中太で加水率高め。濃厚なスープが絡まるのは同じだけど、ツルッとしたのど越しも弾力もすごくいい感じ。食べごたえもあるし、スープとの相性も完璧。めちゃくちゃウマい！

焼豚は割り箸で持ち上げたら折れちゃうんじゃないのってくらいに分厚くて重量感があるし、味もジューシー。

ラーメンは1000円を超えると高いと思われるとよく聞くけど、これは「1000円でこんなに食べさせてもらっちゃっていいの!?」と驚くレベル。いやあ、すべてが素晴らしすぎた！

アプローチは違うけど芯はブレない

カップ麺といざ食べ比べてみると、カップ麺は魚介豚骨スープの究極的な濃厚さを体験してもらうために、麺やスープのアプローチまで大胆に調整をしているのかなと。

パーツを細かく比べたら大きな違いを感じるかもだけど、濃厚な魚介豚骨ラーメンを食べたという食後感は同じ。さすが長い期間コラボをしているだけあってよくできていますね。実店舗に食べに行くきっかけができて最高でした！

つけ麺も激ウマだった！

ちなみに狼煙で別の機会につけ麺も食べてみましたが、これも絶品、いや大絶品でした。

なにげにラーメンつけ麺以外にも、まぜそばとか期間限定モノとか、メニューがたくさんあるんですよね。狼煙、しばらく通ってしまうかもです。

(執筆者: ノジーマ)