ジェーン・スー、桜林直子の快適論「シーツを変える頻度が違う人とはベッドを分ける」「毛玉のついたタイツは処分した方がいい」

昨日まで顔を拭いてたタオルで

スー 大切に着ることは大事だけど、丁寧に着るということと、決断を先送りにして判断しないことは別物なんだよね。ネグレクト全般って、決断を先送りして直視しないことだと思う。それで凌(しの)げることもあるけど。

ちゃんとした方が気持ちはいい。半年に1回は下着を全部捨てて入れ替えるという友達がいて、その人はすごくちゃんとしてる。

サク わたしはタオルでそれをやってるよ。毎日使ってると古くなっていることに気づかないから、あるとき突然総とっかえするの。捨てる前にそれで家中掃除してね。昨日まで顔を拭いてたタオルで換気扇を拭くという背徳感よ。

スー 床を拭いたら捨てればいいのに、私はそれを洗って溜めちゃう。だからうちには人に見せられない雑巾の山がある。

サク 捨てればいいものをとっておきがちというスーさんの意外な傾向が見えてきたね。

スー 大豪邸に住んだら何も捨てなくなるかもしれない。とにかくうちはものが多い。

サク 部屋は本人に似るというけど、そうなのかな。

スー 部屋を綺麗にすると気持ちがいいのは間違いない。見ないことにして判断を先送りにしている問題が部屋で顕在化する。

サク 自分が弱るとまず部屋が荒れるじゃない。体より先に部屋が荒れるよね。

スー そうそう。私は定期的に人を招くことで回避してる。見栄があるから。人と関わることで人はちゃんとするんですよ。

サク あー、いいね。人の目、大事。

スー 他者を介在させることで人はちゃんとする。そんなことで私の真価なんてわからないよっていうのもおっしゃる通りだけど、そんなところでジャッジされたくないならちゃんとした方がいい。となると、毛玉のついたタイツは処分した方がいいね。

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過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書

ジェーン・スー , 桜林直子

2024/10/311,650円(税込)168ページISBN: 978-4838732968

過去を大事に抱えていない?
未来に背を向けていない?

人生のシナリオは
あとから自分で書き換えられる

TBSラジオ人気Podcast番組「となりの雑談」の
エッセンスをギュッと凝縮、
二人の掛け合いパートに、
それぞれが書き下ろしを加えた
読み応えのある一冊となりました。

見えている世界が違うスーさんとサクちゃん、
二人が時間をかけて
じっくり丁寧に言葉を交わして見えてきた
「生きるヒント」は、
人生がうまくいってる人いってない人、
双方の琴線に触れること間違いなし◉