【大学王座/男子】20年ぶりの頂点を狙う日大と、初出場の筑波大が関西勢を抑えて決勝へ!<SMASH>

 大学日本一を決める団体戦「男子第78回/女子第60回 全日本大学対抗テニス王座決定試合」は11月3日、東京・有明テニス森公園で男女準決勝が行なわれた。ダブルス3本+シングルス6本の計9本で争われる男子は、関東代表と関西代表が準決勝で対決し、第1シードの日本大学が第3シードの関西大学に5-1で、第2シードの筑波大学が第4シードの近畿大学に5-2で勝利。関東の2校が決勝へと駒を進めた。

 予選の関東リーグを実に20年ぶりに制し、大学王座でも20年ぶりの優勝を狙う日大は、関大相手に勝負強さを見せた。ダブルスでインカレ準優勝のD1石垣秀悟/手嶋海陽が敗れたものの、D2、D3を取って2勝1敗と先行。「ファイナルが10ポイントタイブレークのダブルスを2-1にできたのが良かった」と日大の山田眞幹監督が振り返る通り、2-1と1-2ではその後の流れが全く違う。

 これで力みの取れた日大はシングルスで畳みかける。S3石垣、S6田岡大知、S5手嶋と立て続けにストレート勝ちし、エースの高悠亜ら上位陣の力を借りるまでもなくチームの勝利を決めた。
  昨年、関東リーグ1部に上がり、大学王座でも準優勝した日大。最近の躍進について山田監督は「高校で強かった選手が入ってきて、大学で切磋琢磨し、よく練習している。いいライバル関係が構築できた結果」と説明する。「決勝もダブルスからリードしたい」と、この勢いのまま王座優勝を狙う構えだ。

 その日大と決勝で対するのは、今年から関東リーグ1部に上がり、2位に入って王者初出場を果たした筑波大だ。近大との準決勝はダブルスを全てストレート勝ちで3戦全勝とリード。シングルスではS5、S4を落としてヒヤリとしたが、S6可児優希、S3高妻蘭丸が連勝し、5勝2敗で決勝進出を決めた。

 筑波大の三橋大輔監督は「一般入試で入学した部員たちが頑張ってくれて、推薦の部員たちと高め合っている。それでここまで来られた」と、チームの好調の理由を語る。共に充実した練習で力を付け、勝ち進んできた両校、決勝でどんな戦いを見せてくれるか楽しみだ。
 ◆男子準決勝結果

○日本大学[5-1]関西大学●
D1:●石垣秀悟/手嶋海陽 3-6 6-1 [5-10] 井戸垣一志/坂本健英○
D2:○齋藤成/高悠亜 6-2 4-6 10-7 堤隆貴/岩本晋之介●
D3:○丹下颯希/高畑里樹 7-5 6-4 薦田直哉/糸永龍矢●
S1:―高悠亜 打ち切り 岩本晋之介―
S2:―丹下颯希 打ち切り 井戸垣一志―
S3:○石垣秀悟 6-3 6-3 堀川莞世●
S4:―小泉煕毅 打ち切り 薦田直哉―
S5:○手嶋海陽 6-3 6-4 堤隆貴●
S6:○田岡大知 6-1 6-4 武方駿哉●
 ●近畿大学[2-5]筑波大学○
D1:●伊藤空央/蔡旻修 4-6 5-7 田中佑/高妻蘭丸○
D2:●新出悠月/桃山晃 4-6 6-7(3) 中村元/山本律○
D3:●藤井悠人/川田瑞基 4-6 3-6 藤川侑志郎/可児優希○
S1:―蔡旻修 1-0 打ち切り 田中佑―
S2:―大沼広季 2-5 打ち切り 中村元―
S3:●宮田陸 3-6 2-6 高妻蘭丸○
S4:○新出悠月 6-2 7-5 山内日斗●
S5:○桃山晃 6-2 6-2 山本律●
S6:●藤岡呂嵩 1-6 6-4 5-7 可児優希○

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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