ダラス・マーベリックスは現地時間10月31日(日本時間11月1日、日付は以下同)、ホームのアメリカンエアラインズ・センターで臨んだヒューストン・ロケッツ戦を102-108で落とし、連勝が2でストップした。
この試合、マブズはロケッツのジェイレン・グリーンに23得点、12リバウンド、アルペレン・シェングンにも17得点、12リバウンドを奪われるなどリバウンド数で37-50と圧倒され、一度もリードできずに完敗。
ルカ・ドンチッチがゲームハイの29得点に5リバウンド、カイリー・アービングが28得点、8リバウンド、7アシストと2枚看板が圧巻の活躍を見せた一方、新加入のクレイ・トンプソンはフィールドゴール成功率38.5%(5/13)3ポイント成功率22.2%(2/9)の計12得点と不発に終わった。
それでも、トンプソンはこの試合を終えてレギュラーシーズン通算3ポイント成功数で2500の大台に到達。NBA史上6人目の快挙で、歴代5位のレジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ/2560本)の記録を超えるまであと61本とした。
3日のオーランド・マジック戦を前に、ジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)は34歳のベテランの快記録について、笑みを交えながらこう称えていた。
「クレイは歴代でもベストシューターの1人。数多く(の3ポイントを)決めてきたからね。彼のことは祝福するよ。けど、我々は彼にあと700本決めることを求めている。彼は本当に練習熱心で、高いレベルのプロなんだ。それをコンスタントにやり続けるのは簡単なことじゃない。彼はそれを簡単そうにやってしまうけどね。
だが、それこそ彼が重要な場面で何度も勝利を収めて、将来殿堂入りする所以なんだ。そんな彼に対して、我々はもっと多くのスリーを必要としている」
マブズはマジック相手に108-85で快勝し、ウエスタン・カンファレンス4位の4勝2敗(勝率66.7%)と好位置をキープ。この日はドンチッチがゲームハイの32得点、7アシストに9リバウンドと爆発したほか、ダニエル・ギャフォードが18得点、8リバウンド、アービングが17得点、2スティール、デレック・ライブリー二世が11得点、11リバウンドと続いた。
トンプソンは3ポイント成功率20.0%(1/5)の計9得点に終わるも、5リバウンド、4アシスト、2ブロックとその他の部分で貢献。3ポイントで脅威になれなかったとはいえ、指揮官の評価は高かった。
「彼は素晴らしいゲームをしていたと思う。スコアリングやスリーを狙うべく、選手たちは彼のことを探し回っていた。けど彼のプレーメーキングとエナジーは高かったと思うね。(オフェンスとディフェンスの)両エンドで非常に高いレベルで動けていた。今夜は彼のディフェンスが本当に良かったと見ている」
開幕から6試合を終えて、トンプソンは平均29.3分のプレータイムで14.5点、3.3リバウンド、1.7アシスト、1.0スティールに3ポイント成功率37.0%(平均3.3本成功)と、まずまずの数字を残している。
3ポイントの面で好不調の波があろうとも、キッドHCやチームメイトたちが求めるディフェンス力を安定して発揮できるのならば、今夏ゴールデンステイト・ウォリアーズから移籍した決断は正解と言っていいはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
【画像】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!