11月4日、佐賀競馬場で行われたJBCクラシック(ダ2000m)で、1番人気ウィルソンテソーロが4馬身差で圧勝。佐賀で初めて開催されたJBCのメイン競走で、地元が佐賀である川田将雅騎手が見事に制した。
JBCクラシック
1着 ウィルソンテソーロ
川田将雅騎手
「ほんとにありがとうございます。皆様方にこれだけ祝福していただけることが本当に嬉しく思います。ありがとうございます。何よりも具合がとても良かったですし、必ず勝つ競馬をしようとウィルソンとこのレースに挑みましたし、個人的なことですけど、ほんとにここで生まれ育ちましたので、ゲート裏回ってる時にあそこで僕はちびっ子相撲の練習とかしてましたから。そんなところでJBCを開催してくれるようになり、これだけ素晴らしい馬と巡り会えて、佐賀に来ることができて。レディスクラシックで勝ち切ることはできなかったですけど、皆さんからの声援の温かさというのも非常に感じましたし、このクラシックでウィルソンと共に勝ち切るということがしてくれたことで、本当に皆さんがこれだけ温かい支援をいただけるというのが、騎手冥利に尽きるなと思います。こんな小さい佐賀競馬場で生まれ育ちましたけど、いろんなところを旅させていただいて、レースさせていただいてますけれど、地元でG1を勝つというのはこんなに感極まるんだなと本当に嬉しく思ってます。普段ならばこういうことは絶対しないように乗ってはいるんですが、こうしてウィルソンが勝ってくれて、ぜひ皆様に近くで ウィルソンを見ていただきたいと思って、ゆっくりと1周回らせていただいて、本当に温かい声援ありがとうございました。この日程が決まって、ブリーダーズカップに行くことがもう決まっていましたし、開催的に間に合うということも分かって、そこはまず一段落して、先日のブリーダーズカップではいい結果を得ることはできなかったですけど、急いで帰ってきて、こうして温かく皆さんの目の前で競馬ができたことを本当に心から感謝しています。まずウィルソンのことを言えば、なかなか勝ち切ることができず、それでも素晴らしい経過を続けながら1歩1歩成長してG1馬までたどり着いてくれましたし、同じオーナーのウシュバテソーロに追いつけるように、これからもウィルソンと共に精進していきたいなと思っています。そして、初めてJBCを開催していただき、これだけのお客さんに集まっていただいて、遅くまでほんとにありがとうございます。佐賀競馬は通年やってますので、この開催だけに限らず、1年中九州の皆様に競馬の喜びをと皆さん頑張っていますので、是非これからも足を運んでいただけたらと思いますし、僕自身も生まれ故郷の佐賀競馬場のより活躍する姿を楽しみに見たいと思いますし、JRAの馬でこちらにお邪魔して全てを負かしてやりたいとも思ってますし、これからも皆さんとともに競馬を楽しんでいけたらと思います。今日は本当にありがとうございました」
小手川準調教師
「川田さんがガッツポーズしたのは初めて見たので、込み上げてくるものがありました。あれだけの馬を勝たせられなかったのは情けないなという気持ちがあって、この中間はG1勝たせたいと思ってやって来ましたが、ウィルソンがG1勝たせてくれたなと、すごい馬だなと思います。ドバイへ行ったり精神的に逞しくなって、今日も堂々としていたのでこれならいい勝負出来るなと思っていました。川田ジョッキーもウィルソンの精神面での成長をすごく誉めてくれています。今は我慢できるようになっていて、今日も成長を感じました。競馬に行ったら馬とジョッキーに任せるだけなので、信じて見ていました。今後は馬の状態を見て決めていきたいと思います」
【動画】川田将雅騎乗 ウィルソンテソーロが悲願のV…JBCクラシック
浜中「よく頑張って走れている」
2着 メイショウハリオ
浜中俊騎手
「今回は調教から気配が良かったのです。久々に良い手応えを掴めて競馬に行けるなという感じだったので、結果は負けましたけど良かったと思います。よく頑張って走れていると思います」
3着 キリンジ
笹川翼騎手
「前との差はありますけど、この馬の走りは出来ましたし、最後も脚色鈍ってないのでシルトプレを凌いでくれたので、良い競馬だったんじゃないかなと個人的には思っています。競馬をひと通り見させていただいて、この馬の持ち味は長く良い脚を使えるところだなと思ったので、そこをどうやったらフルに活かせるかなという競馬のプランを組み立てたんですけど、ある程度強い馬が先に行ってくれて、僕は前半はリズムを整えることに集中して、予定通り3コーナー前くらいからラストスパートという感じで馬に頑張ってよということを伝えました。速い脚があまりないので、切れる脚というか、正直手応えは追ってからあまりないんですけど、長く良い脚を、広い大きいストライドを使って頑張ってくれるので見た目以上にスピードでは出ているタイプだと思います。先生からは、ちょっと口向きに難しさがあるというか、少し気難しさもあると聞いていたので、なるべく気持ちを途切れさせないように、なるべくあたりも工夫して行ったのも良かったのかなと思います。映像で見た通りの大きいストライドで切れる脚はないなという馬だなと思いました。(この馬への期待は?)もちろんありますね。中央交流で今日も強いメンバー相手でやれてますし、1回乗せてもらって特長も分かったので、また次乗ることがあれば自信を持っていきたいと思います」
4着 シルトプレ
石川倭騎手
「終いを伸ばすイメージでプランを立てていたので、ある程度思い通りには終えたと思います。前が流れて展開が向けばいいかなといった感じで乗ろうと思っていました。馬のリズムが良かったですし、周りに馬もいなかったので、道中の走りは良いリズムを作れていましたし、それが終いの脚に繋がったと思います。3着は欲しかったんですけど…この馬にとって課題というか、輸送がひとつの鍵になっていたので、早めにこちらに来て馬体重もあまり減らずにこれましたし、それが好走の要因だと思います。これだけ大きいレースで良い走りをしているんですけど、まだ交流重賞獲ってないですし、そこを目標に頑張りたいなと思います」
5着 ノットゥルノ
武豊騎手
「流れとしては悪くなかったし、形は悪くなかったですけどね。3コーナーからちょっとゆとりが…成績に波があるというか、勝つときはグンと行くんだけどね」
6着 ウィリアムバローズ
坂井瑠星騎手
「自分のペースでリズムよく運べて雰囲気も良かったですし、最後までしっかり頑張ってくれたと思います」
レース結果、詳細は下記のとおり。
11月4日、佐賀競馬場で行われた11R・JBCクラシック(Jpn1・3歳上・ダ2000m)は、川田将雅騎乗の1番人気、ウィルソンテソーロ(牡5・美浦・小手川準)が快勝した。4馬身差の2着に4番人気のメイショウハリオ(牡7・栗東・岡田稲男)、3着に7番人気のキリンジ(牡4・兵庫・新子雅司)が入った。勝ちタイムは2:08.0(良)。
2番人気で坂井瑠星騎乗、ウィリアムバローズ(牡6・栗東・上村洋行)は、6着敗退。
G1では3回2着もついに脱出
川田将雅騎乗の1番人気、ウィルソンテソーロが嬉しい交流G1初制覇を飾った。道中は先行集団の一角、5番手付近を進出。馬群の中を進み、2周目向こう正面では徐々にポジションを上げて3コーナー付近から先頭に立つと、そのまま一気に後続を突き放した。2着以下に4馬身差の完勝。G1レースでは惜敗が続いていたが、ここに来てようやくタイトルを手にした。
ウィルソンテソーロ 19戦8勝
(牡5・美浦・小手川準)
父:キタサンブラック
母:チェストケローズ
母父:Uncle Mo
馬主:了徳寺健二ホールディングス
生産者:リョーケンファーム
【全着順】
1着 ウィルソンテソーロ 川田将雅
2着 メイショウハリオ 浜中俊
3着 キリンジ 笹川翼
4着 シルトプレ 石川倭
5着 ノットゥルノ 武豊
6着 ウィリアムバローズ 坂井瑠星
7着 ヒロイックテイル 吉原寛人
8着 ガルボマンボ 林謙佑
9着 ダイモーン 加茂飛翔
10着 アンブロジオ 出水拓人
11着 シンコーマーチャン 加藤聡一