小池知事と共闘で「政権奪取」も

どういうことなのか。この論説委員はこう補足する。

「立憲は弱小政党、国民民主が野党第1党になり、自民と国民民主が大連立を組むことが一つ考えられます。もう一つは、石破首相が続いていてもあり得る話なのですが、参院選前の時期に当たる来年の通常国会会期末に野党が内閣不信任案を出せば、今の議会構成からすると可決される可能性は高い。時の首相がこれに対抗する形で衆院を解散した場合、衆参ダブル選挙です。国民民主に勢いがあれば名実共に国民民主政権の誕生です」

そうなれば、2大保守政党時代の幕開けである。このようなことが起きるかもしれなかったのが、東京都の小池百合子知事が仕掛けて失敗した「希望の党」騒動である。

民進党が分裂し、大量に希望の党に移ったが、小池氏が一部の左派を排除すると発言したことで失速し、候補者調整もうまくいかず、政権交代にならなかったという例の一件である。2017年秋の出来事だ。

実は、玉木氏は希望の党で代表も務めている。そもそも、国民民主党は民進党と希望の党の一部議員が合流して結党した政党だ。来年は参院選と東京都議選がほぼ同じ時期に行われる12年に1度の年である。

小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は都議選で国民民主党との連携を深める方針だ。

また、小池氏は参院選では国民民主党の候補者の応援にも駆けずり回るはず。玉木-小池ラインがうねりを起こし、衆参ダブル選で地滑り的勝利を収める…。あり得ない話ではない。

歴史は繰り返すのか、繰り返さないのか。はたまた希望の党失敗のリベンジを国民民主党が果たすのか。政界は風雲急を告げる。

「週刊実話」11月21日号より