〈チロルの中に虫がいた!〉悪質投稿主とチロルチョコの闘い再び…増えるSNSでの異物混入通報、ガセ投稿で風評被害も

Xによる異物混入パトローラー、間違えれば刑事責任も

近年は飲食店などで提供された食べ物が腐っていたり、虫やごみなどの異物が混入していた場合、客がSNS上で発信することで、問題が発覚するケースが増えている。

昨年12月には、X上で〈マクドナルドの朝マックで注文したマフィンの中から(ネジの締結部分である)「ナット」が出てきた〉という旨の文面を写真付きで投稿。瞬く間に拡散され、マクドナルドが謝罪に追い込まれる事態にまで発展した。

またマクドナルドに関しては、昨年3月にゴキブリが、昨年12月にも虫が混入していたことが物議をかましていたが、いずれも発覚の発端は、X上の投稿だった。

さらに〈タレ瓶の中に虫〉という動画の投稿により、餃子の王将が卓上の調味料を撤去するに至ったケースもあった。

投稿により指摘された飲食店側は、風評被害や経済的損失はまぬかれない。

しかし、その一方で、今回のような悪質なイタズラ投稿があることも近年、問題視されている。良かれと思って投稿したとしても、内容が誤っていた場合は、名誉棄損罪や業務妨害罪など法的措置が取られ、投稿主に刑事責任が生じる事態にもなりかねない。

SNS利用者はそのことを肝に銘じるとともに、企業側も〝まさか〟の悪質投稿への迅速な対応を心がけていくべきだろう。

取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部