子どもたちが踊って大人たちが泣くライブ!?
――丸山さんは、この8年間でバンビーノの変化を感じますか?
丸山 人は変わってないですけど、ここ数年でいうと、お子さん向けのイベントに力を入れ出しているのを感じます。僕がついたばかりのときは、精力的に子ども向けのイベントをするイメージはなかったです。
石山 やっぱり(丸山とは)一心同体なんで、筒抜けになっちゃいますね。「悔しい」と思っていたときもありましたけど、いまはそっちにフォーカスしています。
藤田 でも、すごい葛藤がありましたけどね。
出典: FANY マガジン
――子ども向けにシフトすることの葛藤とは?
藤田 “ファミリー向け”って言ったら、第一線じゃない感じというか。
石山 うん。
藤田 キレキレのネタで勝負している感じじゃないし、そっちにシフトしてしまうと新しいネタでみんなを驚かすことが難しくなると思ったんですよ。それで、こっちの方向に行ってもいいものなのかと。
石山 でも、いまはよかったと思いますけどね。「子どもウケを狙ってネタを作ってる」と言われることもあるんですけど、子どもにウケるのって難しいんです。プラス、親が笑わないと「もう1回、連れて行きたい」とはならないし。
――確かにそうですね。
石山 子どもが客席に多いと文句を言う芸人もおるんですけど、そこがいちばん実力を試される場所だと思います。老若男女、年齢問わず笑いを起こす難しさがあるので、そのジャンルの1番目を走りたい。いまは、このジャンルなら誰にも負ける気はしないですね。
――3人で制作中の企画ライブ(「ダンソンさんと大冒険 ファミリー公演~巻き起こせ、ニーブラ旋風ビュンビュンビュン!!~」)について教えてください。どんな公演になる予定ですか?
石山 これはまさに子ども向けのファミリーライブです。“超自由席”で、立ってもOK、声も出してOK。ある種、フェスのような空気感で、大人も子どもも楽しめるものになっています。1時間の公演で1つの物語になっていて、“ダンソンさん”が敵を倒していくお笑い芸人初の新しいヒーローショーです。
――丸山さんは考えるこの企画ライブの面白さはどこですか。
丸山 お笑いライブってお子さんが来づらいと思うんですけど、そんなのまったくなく、小さい子を連れた親御さんが「すみません……」とならなくていいことが、いちばんじゃないでしょうか。お話はおふたりが作っているので、もちろん面白いです。
――今年の6月には、第1弾公演(『ダンソンさんといっしょ。 ファミリー公演~走って、跳んで、ニーブラン、ラン、ラン~』)を成功させました。そのときの反響はどうでしたか?
石山 満席だったこともそうですけど、「こんなに子どもがダンソンを踊れるんや」とビックリしました。
――みんなで踊るんですか?
石山 みんなで踊ります。
藤田 その光景を見た親御さんや大人たちが感動して泣いていて。「小っちゃい子たちが『ダンソン!』と踊っているのを見るだけで泣いてしまいました」という意見もめっちゃありました。
石山 子どもがダンソンを踊る姿を見て、なぜ大人が泣いてしまうのかは、僕もまだわかっていないです。なぜあんなに笑って、涙が出るのかは説明できない。お涙頂戴のストーリーでもないですし、まっすぐ敵を倒しに行くだけなんですけど、なんで泣いたんやろって。
――それだけ心が動く空間なんですね。
石山 そうかもしれないですね。空間、ライブ感がいいのかもしれないです。
出典: FANY マガジン
――最後に、この記事を読む人たちに企画ライブのアピールをお願いします。
丸山 第1弾もそうでしたけど、本人たちも驚くくらい、バンビーノさんって子どもたちに大スターなんですよ。歓声の大きさは本当にビックリします。それをぜひ観にきてほしいです。
藤田 僕は、観に来られる人には「タオルを持ってきてください」と伝えたいです。グッズでも販売はしているんですけど、みんなで回すシーンがあるので、タオルを持ってきたほうが楽しいと思います。
石山 芸人を17年やって、最初はコントで認めさせようとトガっていましたけど、しんどいことも楽しいこともあって、いまは上手く丸くなってきた気がします。いまの僕たちが作り出す、集大成のライブの空気感を観に来てほしいです!