『STAR NAVIGATION 2024』後楽園ホール(2024年11月6日)
「N Innovation Tournament」FINAL ROUND ○ドラゴン・ベインvs宮脇純太×
8選手が参加してGHCジュニア王座次期挑戦権を争った『N Innovation Tournament』決勝戦は宮脇とベインの顔合わせに。ノアジュニア新時代を掲げた宮脇の猛威を振り切ったベインがGHCジュニア初挑戦を決めた。
3大会に渡って開催されてきたジュニアトーナメント。その決勝で目立ったのは「俺がノアジュニアの顔になる」とノアジュニア新時代を掲げた宮脇の勢いだった。
1回戦でYO-HEY、準決勝では元王者のAMAKUSAを破る快進撃。決勝の舞台でも聖地後楽園を純太コールに染めてみせた。スピーディな先制争いから三角飛び式プランチャで先制。場外戦に発展すると、南側スタンド席の入場ゲート上から決死のダイビングボディアタックまで敢行した。だが、空中戦では負けないベインもトップロープに飛び乗ってのケブラーダで挽回。一気に主導権を握る。
次々と連続攻撃を食らい、キックコンビネーションの餌食になった宮脇だったが、意地のラリアットで両者大の字に持ち込む。続く2発目のラリアットはその場飛びスパニッシュフライで迎撃されたものの、コーナー上がったベインを雪崩式ファルコンアローで叩き落とした。新兵器のダルマ式ジャーマンから必殺の一本背負い式ファルコンアローで勝負に出る。
キックアウトしたベインが巻き返しに出ても、宮脇は脅威の粘りを発揮。ツイスターベイン(シューティングスタープレス)を剣山で撃墜すると、準決勝でAMAKUSAを沈めた変型丸め込みであわやの場面を生み出す。再び猛攻に出たベインのサンタマリアやツイスターベインを食らっても意地のキックアウト。場内は沸騰したものの、ベインは奥の手ベインツイスター(肩車から旋回して前方に落とす変型ドライバー)で熱戦を制した。
宮脇の猛威を振り切ったベインが、GHCジュニア次期挑戦権を獲得。もともと今夏『N-1 VICTORY』ではヘビー勢と互角に渡り合っており、2019年のNOAH初参戦から5年で、満を持してのGHCジュニア初挑戦を決めた。
優勝トロフィーを受け取るベインに祝福の拍手が送られたものの、その背後を英語放送席で解説していた王者ダガが襲撃。負けじとベインも飛びヒザ蹴りで応戦し、慌てて場外に退避したダガとスペイン語で口論を繰り広げた。
ともあれ、GHCジュニアを懸けた至高のルチャドール対決が実現。ルチャ兄弟“ロス・ゴルペアドーレス”としての活躍が際立っていたベインだが、シングルプレイヤーとしても突き抜ける絶好機を迎えた。