「幸せホルモン」セロトニンはどうやったら増やせる? 精神科医が教える、セルフメンタルケアのコツ

食事でセロトニンを摂取しよう

セロトニンを増やすために摂取すべき食材の多くは、トリプトファンというアミノ酸を豊富に含むものです。トリプトファンは体内でセロトニンの材料となるため、これを十分に摂取することでセロトニンの生成をサポートできます。トリプトファンは必須アミノ酸というアミノ酸に分類され、残念ながら体内で生成されることはなく、食事での摂取が不可欠となります。さらに、ビタミンB6やマグネシウムもトリプトファンをセロトニンに変換するために必要です。

セロトニンを増やす食材って?

  • バナナ

バナナはトリプトファンやビタミンB6を豊富に含み、セロトニン生成を促進します。また、手軽に食べられるため、今まで朝食をとる習慣がないという人にも気軽にはじめられるものとしておすすめです。

  • ナッツ類(アーモンド、クルミなど)

ナッツにはトリプトファンが多く含まれています。また、マグネシウムも豊富で、これもセロトニン生成に関与します。間食でついついお菓子を食べ過ぎてしまう人はナッツにチェンジすると良いでしょう。私も必ずナッツを持ち歩いています。

  • 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)

乳製品にはトリプトファンが多く含まれ、さらにカルシウムも豊富で身体に良いこと間違いなし! 特に夜にホットミルクを飲むと、リラックス効果とともにセロトニンの生成が促進されます。

  • 大豆製品(豆腐、納豆、味噌、豆乳)

大豆製品は、植物性タンパク質の優れた供給源で、トリプトファンも豊富です。

卵は、トリプトファンやビタミンB群を含むバランスの良い食品です。また、東洋医学的にも気(エネルギー)と血(栄養分)を同時に補うことのできる貴重な食材として重宝されています。

  • 魚(特に青魚:サバ、サンマ、イワシなど)

青魚にはトリプトファンだけでなく、オメガ3脂肪酸も含まれており、これが脳機能の健康に寄与します。

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セロトニンを増やす効率的な摂取方法と時間帯

  • 朝食でトリプトファンを摂取する

まず、朝食をとることはすごく大切です。トリプトファンを多く含む食品を朝食に摂ることが、日中のセロトニン生成を効率的に促します。これは、朝に日光を浴びることでセロトニンの生成が活発になることと合わせて、より効果的にセロトニンを分泌させるためです。おすすめしているのは、ヨーグルトとにバナナをトッピング。これなら手軽に始められそうだと思いませんか?

  • ビタミンB6やマグネシウムと一緒に摂る

トリプトファンをセロトニンに変換するにはビタミンB6やマグネシウムが必要です。ナッツや緑黄色野菜と組み合わせた食事を取ることで、より効率よくセロトニン生成が進みます。

  • 間食にナッツやフルーツを取り入れる

午後の間食としてナッツやバナナを取り入れると、エネルギー補給とともにセロトニン生成を助けます。特に午後にエネルギーや集中力が落ちるタイミングでの摂取が有効です。

  • 夜は乳製品でリラックス

セロトニンはメラトニンに変換されて睡眠をサポートするため、夜にはホットミルクやヨーグルトを摂取することで、質の良い睡眠を得やすくなります。寝る1〜2時間前に乳製品を摂取することで、リラックス効果も期待できます。

セロトニンは、メンタルヘルスにおいて非常に重要な役割を果たしています。適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠、そしてストレス管理が鍵となります。これらを意識すれば、気分を安定させ、睡眠の質の向上を図り、食欲をコントロールすることもできるので、日々の生活をさらにイキイキと過ごせるでしょう。