『SUNNY VOYAGE 2024 〜Akitoshi Saito Ridge Road Last OSAKA〜』エディオンアリーナ大阪第2競技場(2024年11月9日)
GHCナショナル選手権試合 ◯征矢学vs潮崎豪×
GHCナショナル王者の征矢が激闘の末に潮崎をねじ伏せて2度目の防衛に成功。次期防衛戦には国際武道大(IBU)の先輩でもある近藤修司を指名し、NOAH年内最後の大阪大会を「情熱」絶叫で締めくくってみせた。
征矢にとって潮崎は宿敵だった。昨夏N-1 VICTORYでBブロック代表決定戦にまで駒を進めた征矢だったが、惜しくも敗れて悔し涙に暮れた。今年に入ってバキバキボディの情熱番長へと変ぼうを遂げ、GHCナショナル王座も初戴冠。2度目の防衛戦の相手に潮崎を自ら指名し、王座を懸けての雪辱戦に臨んだ。
前哨戦では豪腕ラリアットでピンフォール負け。公開特訓で必殺のラリアット『弾道』を強化していた征矢だが、潮崎から自慢の右腕を徹底的に狙われて“弾道封じ”に苦しんだ。
それでも征矢は小技に走らずに真っ向から応戦。「情熱」を叫びながらタックルにはタックル、逆水平には逆水平、マシンガンチョップにはマシンガンチョップ…と徹底的に意地を張り合って正面から盛り返すと、中盤過ぎにはデスバレーボムや走り込んでの低空DDTなどで潮崎の首に大ダメージを与えることに成功。さらには変型go 2 sleep→弾道をねじ込んで3カウントを迫った。
潮崎も3カウントは許さない。逆に追撃をゴーフラッシャーで切り返してショートレンジ豪腕ラリアットを狙ったが、征矢はカウンターの弾道で意地のシャットアウト。なおも沈まぬ潮崎と豪腕ラリアットと弾道で正面衝突し、追撃を交わしてこん身の弾道をズバリ。なおも肩を上げてくる潮崎にトドメの弾道を叩き込んで3カウントをもぎ取った。
徹底的な“ど真っ向勝負”で潮崎をねじ伏せて、約1年2ヶ月越しの雪辱に成功。NOAH年内最後の大阪メインで仁王立ちしてみせた赤いベルトの情熱王者は、「潮崎豪、俺の指名に応えて、このナショナルのベルトを懸けて心ゆくまで戦ってくれて、本当にありがとうございました」と去りゆく潮崎に頭を下げ「通算成績はまだ俺のほうが負けている。俺はあんたに勝ち越すまで、あんたとシングルでとことんやりたいよ。また付き合ってもらうからな!」と続けた。無論、潮崎も地声で「もう1回やろう」と呼応して姿を消した。
激闘に満足した場内が拍手喝采に包まれるなか、改めて観衆に向き直した征矢は「GHCナショナルのベルト防衛したぞ! そして、このナショナルのベルトを今以上に情熱の赤いベルトにするため、次の対戦相手、俺がまた指名させてもらうぞ。俺の先輩であり、タッグパートナー! 近藤修司!」とIBUの先輩でもある近藤を指名しながら呼び出した。
…が、この日近藤は不在。「そうだ。今日は試合入ってなかったんだ」と周囲をズッコケさせて場内を笑顔に染めると、「でも、こうしてリング上でしっかり俺がアピールしたぞ。WRESTLE UNIVERSE、そしてSNSで俺のこのアピールおそらく近藤修司は聞いていると思うんで、あとはいい返事待ってます、近藤さん」と呼びかけた。
そして最後は“情熱”タイム。「このNOAHのリングに情熱をぶつけようと思います。いいですか! 情熱! 情熱! 情熱ぅううううう!!! ぶつけろ、情熱ぅううおおおお!」と血管がブチ切れんばかりに絶叫し、年内最後の大阪大会を堂々締めくくってみせた。