書き進めるうちに感じた、自分なりの警察小説への手応え『こぼれ落ちる欠片のために』本多孝好

こぼれ落ちる欠片のために

本多 孝好

2024年11月5日発売2,035円(税込)四六判/352ページISBN: 978-4-08-771884-3

真実を見抜き、罪を償わせる。
たった、それだけ。それだけのことが、なぜこんなにも難しい――?

マンションの一室で発生したある殺人事件の現場に向かった、県警捜査一課の和泉。
そこで出会った女性警官・瀬良の第一印象は、簡単に言えば「最悪」だった。
しかし、上の命令で瀬良とタッグを組み殺人事件を捜査することになり、
和泉は彼女の類稀な観察力を知ることになる。
二人の懸命な捜査により、事件のかたちが徐々に輪郭を帯びていくが、
待ち受けていたのは「正しい刑罰」の在り方を問う、予想外の真相だった――。

和泉と瀬良が立ち向かった最初の事件「イージー・ケース」ほか、
事件に関する証言を頑なに拒み続ける容疑者の謎を追う「ノー・リプライ」、
解決の糸口が見えない誘拐事件を描く書き下ろし中編「ホワイト・ポートレイト」を収録。
心揺さぶる結末に息を呑む、圧巻の傑作警察ミステリー!