アメリカDEFYとのコラボ興行『DDT In Utero』が現地時間9日、ワシントン州シアトル・ヒストリックワシントンホールで行われ、東京女子プロレスの山下実優が王者MAO、挑戦者マイク・ベイリーとの3WAYマッチを制し、DDT UNIVERSAL王座を戴冠。同王座史上初の女子王者となった山下は11・10シアトル大会でグリンゴ・ロコ、ニック・ウェインとの3WAYマッチによる初防衛戦が決まった。
MAOが10・20後楽園で「いつでもどこでも挑戦権」を行使して飯野雄貴を破り、UNIVERSAL王座返り咲き。王者として勇躍アメリカに乗り込み、東京女子のエース・山下、元タッグパートナーのベイリーとの3WAY戦による初防衛戦に臨んだ。
開始早々、山下がエプロンを走ってMAOにキックを叩き込めば、ベイリーが場外でジャーマンをさく裂させる激しいせめぎ合いで幕開け。その後もMAOがベイリーに旋風脚を見舞えば、山下がMAOにリターンクラッシュを敢行。3選手によるめまぐるしい一進一退の攻防が続いた。MAOはベイリーをジャーマンで投げ、雪崩式みちのくドライバーIIを決めたが、山下がカット。MAOの勝機を阻んだ山下はベイリーにSkull Kickを叩き込んで3カウントを奪った。
山下がUNIVERSAL王座を戴冠。伊藤麻希と保持するプリンセスタッグ王座と併せて2冠王に君臨した。UNIVERSAL王座史上初の女子王者となった山下は明日11・10(日本時間11日)シアトル大会でロコとの一騎打ちが決定済み。試合後、ロコが現れてタイトル戦にするよう要求すると受諾した。
さらにニック・ウェインもやってきて挑戦を表明。山下は「2人まとめてぶっ潰してやる!」と受けて立ち、3WAY戦による初防衛戦が決まった。「ベイリーとMAOさん、倒し切ったとは言えないけど、勝ったのは私」と胸を張った山下は「次、明日? グリンゴとニック? また3WAY? こういう時こそ、自分で限界決めんなよって。明日しっかり防衛して日本に持ち帰って、日本でもたくさん防衛したい」と帰国後の防衛ロードを見据えた。
☆11/10(日)アメリカ・ワシントン州シアトル・ヒストリックワシントンホール『DDT×TJPW×DEFY「TRIANGLER DTD」』16:00開始
▼DDT UNIVERSAL選手権3WAYマッチ
[挑戦者]
グリンゴ・ロコ
vs
ニック・ウェイン
vs
山下実優
[第15代王者]
※山下初防衛戦
【MAOの話】「世界の山ちゃんが獲っちゃったね。常々言ってるけど、負けて悔いのない人としか防衛戦やりたくなかった。山下には負けて悔いないし、明日、グリンゴ、ニックが挑戦する感じになってたし。これも俺が米国にUNIVERSAL持ってきたから起きた出来事で後悔はないというか。ベイリーとUNIVERSALやるのも夢だったし。この大会、俺のお手柄みたいな大会で、この大会が開けたのはうれしかったけど、負けて悔しい。山下の行く末を見守りたい気もあるんで、いったんUNIVERSALは徹底します」
【ベイリーの話】「素晴らしい選手たちに負けてしまった。ヤマシタやMAOは世界で最も素晴らしいレスラーたちだ。肉体的にも精神的にも苦しいときがあるが、またDDTの一員として、再びメインで試合できたことに感謝してます」
【ロコの話】「グリンゴ・ロコとDDT、最高な並びじゃないか! 明日UNIVERSAL選手権試合でヤマシタ、ニックと戦うことになった。その2人に一つ質問がある。神の目を見たことがあるか? このBase Godと闘うことになるんだぞ。明日のワシントンホールでお前らはとんでもないことになる。DDTよ、新UNIVERSAL王者グリンゴ・ロコを迎える準備はできているか?」
【ウェインの話】「ミユ・ヤマシタ、世界一の女子プロレスラー。グリンゴ・ロコ、世界一のルチャドール。そして俺が世界一のジュニアヘビー級のプロレスラーだ。それぞれが極めたファイトスタイルで、このシアトルのリングで決着をつけようじゃないか。また明日会おう。新王者となった俺と…」