ブラックマジックデザイン「Inter BEE 2024」出展概要公開。URSA Cine 17K 65や未発売のSMPTE-2110 IPビデオ製品を国内初展示[InterBEE2024]

ブース面積は12.5%拡大

Blackmagic Designは11月8日、「Inter BEE 2024」同社ブースの出展内容について説明をした。同社、岡野太郎氏によるプレゼンテーションの内容を紹介する。

Blackmagic Designは毎年Inter BEEに出展し、ブースの壁一面やフロアに製品を並べた展示を通例としている。今年のブースデザインも例年と同じで、位置は展示ホール8、小間番号は8409。今年も展示会場壁沿いのソニーとNHKの間にブースを構える。


昨年はブースに想定以上の来場者が集まったうえに、今年の展示製品は例年よりも増えている。そこで今年はブースの広さを12.5%拡大して、よりたくさんの方にゆっくり見ていただけるように改善したという。

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URSA Cine 17K 65を国内初展示

見どころは国内初展示の新製品だ。今回もInter BEEで初めて見られる新製品を多数展示する。その中でも最大の目玉は、「URSA Cine 17K 65」の国内初展示だ。


「URSA Cine 12K」は2024年9月より国内でも出荷開始中だが、その上位機種が登場する。「URSA Cine 17K 65+EVF」の価格は税込4,948,000円で、年内の出荷開始予定。稼働する状態でカメラコーナーに展示される予定だ。

センサーは自社開発で、これまでと同じ特許技術を使用。17Kで撮っても4Kで撮っても同じセンサーエリアで撮ることが可能。Blackmagic RAW形式で、クロッピングせずにスケーリングして撮れるセンサーを搭載する。


センサーサイズは50×23mmで、ピクセル数は17,520ピクセル×8,040ピクセル。これまで聞いたことのないスペックを実現したイメージセンサーを搭載する。これだけハイスペックを実現しながら、17K、8K、4K、どれでも撮れる。自身のワークフローに沿って解像度を選ぶことが可能。65mmのカメラシステムはARRIから発売されているが、数も少なく高価なものが多いのが現状だ。そのようなシネマ業界の中に、突如65mmのシステムをBlackmagicが出してきたのは驚きである。


レンズマウントは65mmのセンサーサイズをカバーする必要があるため、これまでのURSAシリーズとは少し対応が違う。LPLレンズマウントと呼ばれるPLレンズマウントの新しい規格にも対応するほか、Hasselblad Hシステムの中判スチルカメラのレンズマウントにも対応する。シネマカメラには主に「スーパー35」と「フルサイズ」のフォーマットが主流だが、それよりも大きいサイズのフォーマットが登場してきたのは、実に興味深い。