映像のクオリティを上げていくポストプロダクションに関するコースだ。EIZOはリファレンスモニター新製品を展示。1000cd/m2の高輝度、100万:1の高コントラストを実際に目で見てほしい。AIやクラウドなどのサービスに対応した各社の編集システムの展示にも注目だ。特にTriCasterは汎用性を備えた新製品を展示予定だ。
01 EIZO(#7413)
30.5型HDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG1」
EIZOブースでは、新発売のHDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG1(以下、CG1)」を国内初展示。ポスプロ・放送局に向けてCG1を中心とした先進のHDR制作環境を提案する。また、8月に無償提供を開始した、ネットワークカラーマネージメントソリューション「ColorNavigator Network」のAPI※の活用例をデモ実演。EIZOの次世代型カラーマネージメントソリューションを紹介するとしている。
※ColorNavigator Network APIを活用することで、外部システムからColorNavigator Networkの各種機能と連携し、複数台のColorEdgeを一元管理するプログラムを開発することができます。例えば、AIチャットサービスを通じて、複数台のColorEdgeのシリアルナンバーや使用時間などの情報をすぐに取得できるので、モニター管理業務の工数を削減できます。
同社ブースでは新生HDRリファレンスモニターの実力を体感できるように暗室が用意され、実際にカラーグレーディングを行う環境を想定した暗室で、CG1の表示性能をしっかりと体感できるとしている。また、CG1と動画編集ソフトウェアDaVinci Resolveを活用した4K HDRカラーグレーディング環境を提案する。
映像制作向けColorEdgeシリーズの中で、CG1はコンテンツの最終色調整を行うカラーグレーディング作業に適したリファレンスモニターだ。従来機種のさまざまな映像制作向け専用機能を継承しつつ、リファレンスモニターによりふさわしい忠実な画質を追求し、EIZO独自のアルゴリズムによって高い表示性能を実現。SDRはもちろんHDR映像のポストプロダクション業務を力強くサポートするとしている。
■CG1の進化ポイント(アピールポイント)
映像伝送規格「SMPTE ST 2110」に対応
同社モニターで初めて、IPネットワーク上における映像データの伝送方式を定めた標準規格「SMPTE ST 2110」に対応。IPネットワーク上に非圧縮方式で送られた映像を扱うことができ、より効率的な制作ワークフローの構築をサポート。
HDMIの伝送モードFRLに対応
HDMIの伝送モードFRL(Fixed Rate Link)に対応。HDMI接続時、4K解像度かつ12bit入力に対応し、高解像度でより滑らかな階調の映像を表示可能。また、FRLに対応したウルトラハイスピードHDMIケーブルが標準同梱されている。
EIZO独自のアルゴリズムによって前機種から表示性能をさらに進化
リファレンスモニターにふさわしいデータに忠実な表示を追求し、前機種のCG3146から高輝度および低輝度領域表示時の画質や、斜め方向からの視野角特性を進化させたという。見る位置や角度による色味の変化を最小限に抑え、複数人でモニターを見る場合においても、画面の隅々まで安定した色調を再現するという。
大幅な軽量化を実現
筐体に軽量な工業用アルミニウム素材を採用し、前機種CG3146に比べて、重さを約34%軽量化。また、背面に運搬時に便利なハンドルを装備し、設置時の負担が軽減される。
■CG1の主な特長
1000cd/m2の高輝度を正確に測定できるキャリブレーションセンサーを筐体に内蔵
無償の専用カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」を使用することで、輝度・色温度・ガンマ(EOTF)・色域などの目標に沿った表示、任意のカメラLogに沿った設定に、手間なくキャリブレーション可能。また、定期的な再調整を自動で実施するため、経年変化による輝度や色度のずれを補正し、常に正しいHDR表示を保つ。
- 1000cd/m2の高輝度、100万:1の高コントラストでHDR映像を正確に表示
- Hybrid Log Gamma方式とPQ方式、両方のHDR特有のガンマ(EOTF)に対応
- デジタルシネマ規格 DCI-P3、BT.2020を忠実に再現する広色域
- 12G-SDIまで対応の入力/出力端子を2系統、3G-SDIまで対応の入力/出力端子を2系統の計4系統のSDI端子を搭載、撮影カメラに直接接続可能
- HDMI、DisplayPort端子を1系統ずつ搭載し、ビデオフォーマットにも対応。HDMI入力は50/60pで4:4:4 12bitまで、DisplayPort入力は50/60pで4:4:4 10bitまで対応
- カラー設定が自動で切替わるSync Signal機能を搭載
- 設定ミスによる制作業務の手戻りを防ぐPixel Inspection機能を搭載
- ズーム機能や色域外警告機能、輝度警告機能など映像制作専用機能を搭載
- 調整ダイヤルを筐体前面に装備し、スムーズかつ正確にモニターの設定を調整
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02 AJA/Vizrt/iodyne/Kiloview/GB Labs(#4512)
ビデオミキシングツール「Vizrt TriCaster Vizion」
TriCasterは何十年にもわたる歴史がある編集システムのブランドだが、そのTriCasterはまったく新しくなって登場する。「TriCaster Vizion」は、TriCasterシリーズの最上位に位置し、新しい制作ツールと非常に高い汎用性を特徴とする。会場では、HP-Z4ベースのTriCaster Vizionが本邦初公開される予定だ。Vizrtは「TriCaster Mini S」も発表している。初のソフトウェアのみのTriCasterであり、TriCasterを最も簡単に導入できる方法として登場する。こちらの展示も期待したい。