「もう10年も経ったのかなって。あんまり実感はないんですけれどもね」
11月24日でデビュー10周年を迎える雪妃真矢は、戦い続けた日々をリング上では想像もつかないほどのふんわりとした表情で回想した。
【画像】岩谷麻優、上谷沙弥、中野たむ、スターライト・キッド…リングを華やかに彩るスターダムの美女戦士フォトを厳選公開! フェリス女学院大を卒業し、銀行に就職。安定した生活を送っていた日々が一転したのは姉に連れられて観戦したDDTに心奪われ、”プロレスの沼”にハマってから。「自分もリングに上がってみたい」。心のなかに芽生えた情熱は日々大きくなり、「人生最初で最後の挑戦と覚悟を持って、行動に移しました」と銀行を退職。アイスリボンで研鑽を積み、紆余曲折の末、デビューを果たした10年前の日々は、遠くもあり案外近いようにも感じられる。
「私はデビューしたときは10年やると思っていなかったんです。キャリアが10年まで到達するとは思っていなくて。でも気づいたら5年が過ぎ、あれ? なんか意外と早いかも、みたいな。それでも、10年まではやんないだろうなって、その時も思っていました」と正直な胸の内を吐露する。
さらに「必死になっているうちにチャンピオンになって、そしてコロナ禍でパパパっとあっという間に時間が過ぎてしまった気がして。フリーランスになることを決めてからは、もう10周年が見えてきて。そこで初めてかもしれないですね、10周年までは辞めないって固く思ったのは」と駆け足で突き進んだ結果が、自分の想像を超え今につながっていると振り返る。
そこで頭に浮かんだのが自身初となる自主興行を10周年として開催すること。「今まで一度も自分だけで主催の興行をやっていないんですけど、せっかくの節目にやりたい。やらなくてはと思って」と決意。来年の2月15日、プロレスのメッカである後楽園ホールでの開催に漕ぎつけた。
大会のタイトルは「あの頃とこの頃とこれからと」に決めた。
「10年を回想していたら色んな“あの頃”が思い出されて。デビューして10年、プロレスを見始めてからもたった14年だけど。あの頃見ていた選手とこの頃戦っていたり、あの頃は近かった選手とこの頃は縁遠くなっていたり、あの頃から変わらずこの頃も傍にいたり、たくさんの出逢いや出来事が今の私を作っていて、そしてもちろんあの頃とは違うこの頃の、いまの自分自身の戦いを全力でお見せしたいですし。そして、大会を終えた時、この先のこれからについてどう思うんだろう」と過去、現在、未来のすべてを包括したいとの思いが詰まっている。
そこにある重要なファクターは『感謝』の念。「10年のキャリアを重ねる中で、たくさんの選手や団体様と関わらせていただきました。お世話になったこと、影響を与えてくださったこと、予期せず支えてくださったこと。相手はなんとも思っていなくても、私の中での記憶は変わることはないので。私、重いんですよ(笑)」と自分の中のプライオリティを最優先。続けて「ようやくこの大会で感謝を示す時が来たかなという風に思っています。 今まで直接は伝えていなくても感謝する人、尊敬する人、信頼する人を筆頭に、選手をたくさんお招きしたい気持ちです」と恩返ししながら、みんなで大いに盛り上がりたいとの心境を明かした。
そのため、参戦メンバーも男女問わず、団体も多岐にわたる。広めの後楽園ホールの控室もパンパンになる予定だ。現時点での決定メンバーだけでも以下の通りだ。
(順不同・敬称略)
#pr666 ラム会長、宮本裕向、雪ぺ真矢
#飯伏プロレス研究所 梶トマト
#wavepro HIRO’e <1日限定復帰♡>
#OZアカデミー 尾崎魔弓、加藤園子 、AKINO
#CRYCIS ジャガー横田
#ショーンキャプチャー 日高郁人、青木いつ希
#stardom 安納サオリ
#珍日本プロレス ランジェリー武藤
#パンクラスMISSION 佐藤光留
#プロミネンス 世羅りさ
#pw_mg 林下詩美、桜井麻衣
#フリーランス バナナ千賀、水波綾、夏すみれ、山下りな、尾﨑妹加、翔、阿部史典
他にも「もしかしたら意外と思われる選手も増えたりするかも? 今まであんまり交友関係や心中を詳しくお話ししていないし、まだもう少し増える予定です!」と含みをもたせた。
そして主役となる自身のモチベーションに「フリーランスになってからの悩みももちろんたくさんあって、この自主興行で自分に火をつけたい思いもあるんですね。もっとアグレッシブになりたいですし、後ろ向きにキャリアを重ねることはしたくないし。もしかしたら、やりきった。もういいやって思う可能性もなくはないとは思ってるけど!」と並々ならぬ決意も表明。
ただし「希望としては終わった後に目指すものが見えたり、また自分で大会をやりたいと思ったりするかもしれないですし。それを見つけるためでもあると思います」とあくまでもポジティブな姿勢は崩さない雪妃。
唯一無二の経歴を持つ才女ファイターの羅針盤はどこを示すのか。あの頃を振り返り、この頃を実感し、これからを占う2.15はきっと、予想を軽く超えることだろう。
取材・文●萩原孝弘
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