富士フイルム、初となる映像制作用カメラ「FUJIFILM GFX ETERNA」の開発を発表[InterBEE2024]

富士フイルム株式会社は、同社初の映像制作用カメラ「FUJIFILM GFX ETERNA(エターナ)」(以下、GFX ETERNA)の開発を発表した。2025年中の発売を目指すとしている。

GFX ETERNAは、35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサー「GFX 102MP CMOS II HS」と高速画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載した映像制作用カメラで、階調豊かで立体感のある映像表現に加え、自由度の高いポストプロダクションが可能だという。なお、GFX ETERNAに採用しているGFX 102MP CMOS II HS、X-Processor 5は、ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX100 II」に搭載している最新デバイス。

富士フイルムグループは、1934年の創業間もなく、国産初となる映画用ポジフィルムを開発・発売。その後も、映画用カラーネガフィルム「ETERNA(エテルナ)シリーズ」や、シネマカメラ用ズームレンズ「Premista(プレミスタ)シリーズ」「ZKシリーズ」などを商品化。創業以来90年にわたり、シネマ業界などでの映像制作現場で使用する製品を提供してきた。また、写真フィルムやカメラなどの写真撮影機材を市場投入する中、35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載し高画質を実現する画期的なミラーレスデジタルカメラ「GFXシリーズ」を2017年に発売。動画機能を強化するなど「GFXシリーズ」を進化させている。

GFX ETERNAという製品名には、「永遠に残る傑作・名作を生み出す、映像制作新時代の担い手になる」という想いが込められている。現在、同社はGFX ETERNAとあわせて、同カメラに最適化されたパワーズームレンズ(実焦点距離32-90mm相当)や、多くの映像制作で使用されているPLマウントレンズを使用可能なマウントアダプターの開発も進めているという。

近年、本格的な映画に加えて、短編映画やドキュメンタリー、ウェブ動画などの制作需要が拡大する中、映像制作現場では高品質な映像を短期間・低コストで制作したいというニーズが高まっている。同社はGFX ETERNAの発売に向けた、フィールドテストを進めるとともに、GFXシステムを充実させる製品ラインアップの拡充を通じて、幅広い分野での高品質かつ効率的な映像制作に貢献していくとしている。

なお、GFX ETERNAは2024年11月13日~11月15日に開催される「InterBEE 2024」の同社ブースにて参考展示予定(ホール7、ブースNo.7204)。