これまでに無数のロボアニメが作られてきましたが、そのなかに親と一緒に観るのはどうしても避けたい、と思える作品もあります。そうした、性的な表現ないしそれを連想させるものがふんだんな3作品をピックアップしました。
まるっきり熱血ロボアニメだと思っていた…そんな時期が誰しもあったはず。『勇気爆発バーンブレイバーン』シーンカット (C)「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
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ロボアニメと恋愛は相性抜群!?
アニメやマンガといった「オタク趣味」が当たり前になりつつある今でも、流石に親と一緒に観るのは勘弁してほしい作品はあるものです。なかでも性的な表現や、行為を連想させるような描写がふんだんな作品は、さすがに誰しも避けたいと思うものでしょう。家族とロボットアニメを観ていたと思ったら、なんかえっちぃ作品で困惑……そのような、気まずさとともに記憶に刻まれる作品を振り返りましょう。
『勇気爆発!バーンブレイバーン』
『勇気爆発!バーンブレイバーン』は、1990年代に放送されていた「勇者シリーズ」を思わせるタイトルやメカデザインが特徴の熱血ロボアニメです。これまでの「勇者シリーズ」は年上キャラの男性ロボが、少年を教え導きながら協力して侵略者と戦う展開が王道でした。しかし本作は、宇宙からやってきたロボ「ブレイバーン」が主人公の自衛官「イサミ」に特別な感情を抱いている点が大きく異なります。
その感情は友情というにはあまりにも濃厚、ひとつになりたいという性的な「ほのめかし」が多分に含まれています。一途にイサミを求めるブレイバーンの態度はあまりにも同性愛めいており、親と一緒に観るには厳しい作品かもしれません。
もっとも、同性愛めいた演出のインパクトは作品のフックに過ぎません。エピソードが進むにつれてSF、バトルアクションの熱血王道展開になり、そして「ブレイバーン」がイサミに執着する、その驚きの理由も明らかになります。放送が始まった2024年、年初にSNSで大きな話題となりました。
『ダーリン・イン・ザ・フランキス』
ブロマンス(男同士の友情物語)と同性愛の際どいバランスを描いた『勇気爆発!バーンブレイバーン』に対し、2018年にTV放送された『ダーリン・イン・ザ・フランキス』は思春期の男女の恋愛を描いています。本作に登場する巨大ロボ「フランクス」は複座式で、男女のパイロットが協力しなければ力を発揮できません。
本作の気まずさのポイントはなんといってもコクピットです。極端な前傾姿勢で四つんばいになった少女の背後に少年パイロットが位置するため、視聴者はどうしても「後背位」を意識せざるをえません。その上、少女と少年の相性が悪かったりすると「コネクト」が切れて動かなくなってしまいます。「どう?」「何も感じない……ダメみたいだ」「下手くそっ」などというやり取りは、行為の途中でEDになった彼氏をなじっているようであまりにも性的です。
なお、リビドー(性衝動)に基づくコラボレーションが巨大な力を発揮する、巨大ロボットを動かすというアイデアは、『創聖のアクエリオン』などにも見られる定番です。
『神魂合体ゴーダンナー!!』
2003年にTV放送された『神魂合体ゴーダンナー!!』は、恋愛要素満載のロボットアニメです。「神魂(新婚)合体」というキーワードや「ゴーダンナー」というロボットの名称が「Go旦那」に由来しているのは、もはや説明不要でしょう(設定上は別の理由があります)。
ちなみにヒロインのメカは「ネオオクサー」や「ゴーオクサー」なる名称で、「ゴーダンナー」と合体することで「ゴーダンナーツインドライブモード」となってパワーアップします。各エピソードのサブタイトルも「戦場のウェディングベル」「炎のバージンロード」「バトルロイヤル・ハネムーン」といった具合です。戦闘と恋愛に特化した本作はファンの心をつかみ、第2期『神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON』(2004年)が制作されました。
こうしてみると、やはり家族と性的なコンテンツを共有するというのは気まずいものだといえます。普段は隠している性的な嗜好があらわになってしまうことが原因でしょう。これらの作品を視聴する際は周囲に注意したほうがいいかもしれません。