本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかり…。
【「ポンコツ商店会」お預かりしました】
財政破綻を逃れた途端、怠慢オヤジに変身の2人
ここからが試されるのに(写真:iStock)
入会してくださった新規会員の方々、近隣商店街の会長さん方や区議さんなど、皆様のおかげで財政破綻はギリギリ免れた我がポンコツ商店会です。
やれやれとほっと一息ついたものの、お金を集めたということは、きちんと商店会を運営していかなければならないわけで「街路灯をLED化しておしまい」という話ではない。
過去には餅つきイベントや子供のための行事など、それなりのイベントを行っていたらしいが、
「いやー、昔のイベントとか覚えてないっすねー」と床屋の角さん。
「ずっと昔にやってたけど、今は人がいないからねー」と元酒屋の助さん。
2人とも、お金が集まったら危機感がなくなり、てんでやる気なし。
【コトの発端は▶▶】“幽霊商店会”から「相談がある」と突然言われ、会合に出てみると…何!ナニ!!なにー!!!
(広告の後にも続きます)
ご老公一行、解散の危機? もしくは喧嘩上等か?
「ま、ゆっくりでいいじゃないですか。別にやらなきゃいけないわけじゃないし、もうすぐ祭の準備も始まるんで、オレ忙しいんですよ」と角さん。
かっちーん。
忙しいのは皆同じだし、「ポンコツ商店会がんばれ!」と応援してくれて、入会してくれた人たちの気持ちに応えたいと思わないんかー! アンタは金もらったら終わりなわけ?
「会費だけ集めて何にもやらないのはダメでしょ。詐欺じゃん。そういう態度じゃ、さんざん悪口言ってる昔の商店会の会長さんたちと同じだよね」と腹立ち紛れに切り込む私。
「はぁ? なんすかそれ?」
私に突っ込まれ、不愉快そうに答える角さん。助さんは沈黙。ピリピリとした、一触即発な緊迫シーン@床屋の店先。あぁ、ご老公一行もこれで解散か…。
喧嘩回避のため、勢いで人材発掘宣言を叫ぶ
「会費っていうのは寄付じゃないんで、それなりの対価が求められるんですよ。だから、商店会として会員の人の事業に役立つことを考えないといけないんです。昔とは違うんで、ちゃんと運営しないとだめなんですよ」
沈黙を破ったのは私。正論で沈黙を撃破。しかし、角さんはまだ沈黙。
そして、助さんが口をひらく。
「皆さんのためにやらないといけないけど、現実的にオレら3人しかいないから、色々やるっていってもできないよね。人がいないからー」
もー、助さんは、人がいないって話しかしない。
「わかりました、皆さんがそうなら、私、会員の中から運営に参加してくれる人を探します!」と、新たな人材発掘宣言。角さんへの腹立ちから、勢いで言ったものの、今後のために商店会運営者を増やさないと実際やっていけない。
「いいねいいね、そうそう、誰かぜひやって欲しい!」と喜ぶ助さん。
角さんは相変わらずふてくされて沈黙。あー、めんどくさー。