本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかり…。
揉めてもほっておく…地元民の独特なお付き合いの仕方
ガチャのにゃんこ軍団。にゃんこの「おー!」が可愛い。うちのにゃんこはこういうやる気見せないけどwww みんな、今日もがんばろっ。(写真:フィッシュバーン真也子/無断転載禁止)
帰る道々、助さんに、「はっきり言うとふてくされるし、ネガティブなことばっかり言うし、床屋さんてやりにくくないですか?」と今まで思っていたことをぶちまける。すると、
「みんな子供の頃から知ってるからねー、どっか許しちゃうんだよね。彼は不器用な男だからあんな態度するけど、ああいう時はしばらくほっとけばいいんだよ」
「ほっといたら、話が進まないじゃないですかー、気まずいし」
「いや、時間置いたらまた戻るし、文句言いながらも結局やる人だから、ほっとけば大丈夫。一巡して頭冷やして戻ってくるから」と助さん談。
どうやら超地元民な彼らは、喧嘩したり揉めたりしても、その時は解決せず怒ったまま解散。そのままどちらも謝らずに時を過ごし、一巡してなんとなく元に戻ることを何十年も繰り返している様子。
「もし秋の祭で揉めても、次の祭のときは戻ってるからね、そんなもんよ」
え、助さん、一巡って1年なの? それって一度喧嘩すると終了するまで1年かかるってこと?
どちらも謝らず、時に身を委ねる作戦なのかー。この商店会、ポンコツな理由がわかる。
「ダメなら解消、はい次!」という私にとって、商店会は修行の場
気の長いというか、頑なというか、彼らの流派は、生き急いでいる私には理解不能。とはいえ、なかなかに興味深く、この流派、結構学んでみたいかも。もはや商店会は昭和おばさまの修行の場。
「地元の方って気長ですね。私なんて、夫ともさっさと別れてしまって、喧嘩して一巡するまで待つなんて無理ですよー。それもお互い謝らないなんて」と私。
「あ、おれはね、腹立つことあっても一巡どころか数分で忘れちゃうからね! それに、すぐ謝っちゃう」
あー、それはまた違う意味で問題だと思うけど、まぁ、助さんと角さんはいいコンビなのだろう。
とりあえず、次回角さんと会うまでは冷戦状態だが、今回の角さんのぷんぷんは、助さんの予測では次のミーティングまでには直ってるだろうとのこと。
ご機嫌が直ることを祈りつつ…(拝)。
次回(#7)へ続く。
(フィッシュバーン真也子/コラムニスト)