編集部の「これも食べたい!」

ムラングシャンティ マロンカシス

「ムラングシャンティ マロンカシス」680円。季節ごとにフレーバーを変えて通年販売しています。写真は、栗と、栗と相性のいいカシスを合わせた秋バージョン。

紅玉りんごのアップルパイ同様、その美しさに目がくぎ付けになってしまったのが、ムラングシャンティ マロンカシスです。ひと晩オーブンの中でしっかり乾燥させているというメレンゲは、軽やかで驚くほどサクサク。栗のシャンティクリームとカシスのシャンティクリームも口溶けがよく、食後感が爽やかです。

ショーケースに並ぶ生ケーキは10種類ほど。そのほか、フィナンシェ、マドレーヌ、エンガディナーなど、焼き菓子も揃っています。

カシスのシャンティクリームに使うコンフィチュールも、アップルパイの表面に塗るアプリコットジャムもすべて自家製。パリブレストのおいしさの要となるプラリネクリームは、ナッツをローストするところから、すべて布澤さんひとりで手がけています。

それも、自分がおいしいと思うお菓子を、材料からデザインまで、とことんこだわって作りたいから。店名にも、自分の中での基準=スタンダードを大切に、ぶれない心でお菓子作りに向き合いたいという思いを込めたといいます。その言葉どおり、美しい見た目からも、確かな味わいからも、手間暇かけたていねいな仕事ぶりが伝わってきます。

教えてくれた人齋藤優子/Yuko Saito

『BRUTUS』『&Premium』など、雑誌を中心に執筆しているライター。食に関する取材が多く、しばしば関西を訪れているうちに、関東とは違う食文化をもっと知りたくなり、2018年に京都にも拠点を設ける。現在は京都と東京を行ったり来たりの日々。

DATA

makostandard(マコスタンダード)

兵庫県神戸市中央区相生町1-1-18

営業時間 12:00~17:00(売り切れ次第終了)

定休日:日、月、祝日 ※ほか不定休あり

\from Editor/

布澤さんはフランス修業時代に、東京・自由が丘にあるパティスリー「パリ セヴェイユ」の金子美明シェフがヴェルサイユに構えたパティスリー「オ・シャン・デュ・コック」で働いていたことがあるのだとか。布澤さんのケーキを見て食べていると、心なしか、金子シェフに通じる美意識を感じました。

※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。

写真/吉村規子 文/齋藤優子 企画・編集/吉村セイラ