カメラスタジオ
カメラスタジオゾーンでは、システムカメラ、Cinema Camera、ショルダーカムコーダーからハンディカムコーダー、そしてPTZオートフレーミングカメラまで、撮影用途に合わせた豊富なイメージング商品群を一同に展示。
XDCAMメモリーカムコーダー「PXW-Z200」
リリース直後に大きな注目を集めたXDCAMメモリーカムコーダー「PXW-Z200」が、国内で初展示された。このハンドヘルドカムコーダーには、ソニーが長年培ってきた先進的なイメージング技術が搭載されており、特にAIによる被写体認識機能や高速オートフォーカスが注目されている。これらの機能がプロフェッショナルな現場において、どのような使われ方をするのかは、今後の注目点である。
PTZオートフレーミングカメラ「BRC-AM7」、Cinema Lineカメラ「ILME-FR7」オートフレーミング対応版(参考出品)
高品質な映像表現はもちろんのこと、AIによる認識機能により正確で自然な自動追尾を可能にする「PTZオートフレーミング機能」を備えた4K旋回型リモートカメラのフラッグシップモデル「BRC-AM7」を展示。光学20倍ズームや新開発のパン・チルト駆動機構を搭載し、静音かつなめらかな自動追尾は注目。
また、フルサイズセンサー搭載のレンズ交換可能でパン・チルト機能を備えたCinema Lineカメラ「ILME-FR7」もオートフレーミング機能対応を2025年リリース予定だという、嬉しいアップデート情報も。
マルチパーパスカメラ「HDC-P50A」
「HDC-P50A」
「HDC-P50A」は、小型筐体を活かし、カメラマンが入れない場所での撮影に適している。2/3型 4Kグローバルシャッター3CMOSセンサーを搭載し、12G/6G-SDIでの4K信号のダイレクト出力に対応。
また、オプションでSMPTE ST 2110によるIP出力も可能だ。
CCUやHDCE接続により、最大4Kで4倍速、HDで8倍速のハイフレームレート撮影ができ、スポーツ中継や音楽ライブでも高品質な映像が得られる。可変NDフィルターにも対応し、様々な撮影環境で活用できるまさに「マルチパーパス」なカメラとなっている。
各種システムカメラ、カメラコントロールネットワークアダプター「CNA-2」
「HDC-5500V/3500V」は、システムカメラのフラッグシップモデルで、4K 3CMOSセンサーとグローバルシャッター機能を搭載している。4KからHD、ハイフレームレート撮影まで幅広いライブ制作に対応し、光学式可変NDフィルターを世界で初めて搭載した(2023年4月 ソニー調べ)。
「HDC-3200」は、上位モデルと同等のイメージセンサーを搭載し、高画質を実現しつつ、運用性とコストのバランスに優れたミドルレンジモデルである。
「HXC-FZ90」は、4K CMOSセンサーを搭載したエントリーモデルで、HDCシリーズの基本機能を引き継いでおり、レンズやビューファインダーがセットになっているため、コストパフォーマンスに優れているモデル。
「CNA-2」は、システムカメラをネットワークに接続し、カメラの状態監視や制御を一括で行えるカメラコントロールネットワークアダプター。さらに、Web MSUライセンス「HZC-MSUCN2」を導入することで、複数拠点のカメラも一括管理できるため、大規模なライブ中継やイベント制作での運用が大きく効率化されるだろう。
VENICE 2
VENICE 2は、2024年2月にリリースされたVer.3.0により、放送局向けのリモコン運用に対応した3D-LUT機能を追加した。これにより、3D-LUT BOXを削減し、機材の数が減ることで、現場の設営や運用がシンプルになるというメリットがある。
さらに、Ver.4.0以降の開発計画も発表されていた。2025年8月以降に提供予定のVer.4.0では、
話題の露出管理ツール「EL Zone System™」への対応や、ユーザーフレームラインの強化による視認性の向上など、機能追加も予定されており、VENICE 2はまだまだ進化を続けそうだ。
BURANO
BURANOは、2025年3月にリリース予定のVer.2.0の開発ベータ版が展示され、来場者がいち早くその新機能を確認できる機会となった。今回のアップデートでは、Full Frame 120PやS35 240Pなど、ハイスピード撮影機能が大幅に強化されている。
また、画面表示レイアウトの改善など、ユーザーの要望を反映した使い勝手の向上が期待されている。
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プロダクツゾーン:映像制作者必見の展示紹介
「プロダクツゾーン」では、映像制作において重要な製品や技術が展示されており、映像クリエイターにとって注目すべきソリューションが多数紹介された。それぞれの展示コーナーで、制作現場の効率化やクオリティ向上に貢献する製品が紹介されている。
カメラハンズオン・Cinema Line
「カメラハンズオン・Cinema Line」コーナーでは、ソニーの豊富なカメラ・レンズ群を体験できる、映像制作に携わる方にとって嬉しい展示が行われた。また、特に、プロフェッショナル向けのカメラ操作性や、シネマクオリティの映像表現を体感できるハンズオン体験が提供された。
さらに、クリエイターを支援するその他製品・サービスの展示も行われていた。映像制作におけるフレーミングや構図を補助する「カスタム・グリッドライン」や、カメラからの映像/画像伝送をスムーズに実現するための5G対応の伝送デバイス「PDT-FP1」、スマートフォンを使って簡単に連絡線を構築できる「Callsign」などが紹介されていた。
コンテンツ共有&制作ソリューション
クラウドを活用した映像制作効率化ツールとして、「Creators’ App」と「Ci Media Cloud」が展示された。「Creators’ App」を使用することで、撮影データを即座にクラウドに転送し、遠隔地のチームとスムーズに共有できる。また、「Ci Media Cloud」は、クラウドベースで映像の保存、管理、共有を簡単に行える、利便性が高いプラットフォームとして注目だ。
さらに、スマートフォンやタブレットを使って映像のモニタリングやリモートコントロールができる「Monitor & Control」も紹介され、機材のスリム化や少人数での制作フローに変化をもたらすツールだと印象付ける展示になっていた。
プロオーディオ
2025年春に発売予定のハンドヘルド型デジタルワイヤレスマイクロホン「DWM-30」が世界初展示された。「DWM-02N」の後継機である「DWM-30」は、放送局や音楽ライブ、コンサートなどのプロフェッショナルな現場で幅広く活用されることが想定される。
さらに、伝送性能が向上し、安定したワイヤレスマイク運用を実現する。また、電気回路とメカ構造の見直しにより、CODEC MODE 4との組み合わせで、より原音に忠実な音質が提供される点が注目される。人間工学に基づいた新しいグリップデザインにより握りやすさが向上し、前モデルより約10%軽量化されたことで、長時間の使用も快適に行える。
バッテリー持続時間も改善され、アルカリ乾電池使用時には6時間の連続使用が可能となっており、ライブや長時間収録にも十分対応できるようになっている。
Camera Remote Toolkit
「Camera Remote Toolkit」は、ソニーのデジタル一眼カメラを遠隔操作するためのソフトウェア開発キットで、無償提供されている。これにより、シャッター操作や画像転送などの基本機能に加え、色味の変更やズーム制御など、細かい機能まで対応している点が大きな特徴だ。
今回の展示では、デモアプリだけでなく、このツールを活用したフォトグラメトリシステムも紹介されている。100台以上のソニーαカメラを連結して撮影した高精細な3Dデータを、裸眼で立体視認できる空間再現ディスプレイ「ELF-SR2」を使って展示し、来場者は高精度のCGデータを目の当たりにした。
さらに、「Camera Remote Toolkit」は、複数のカメラを同時に制御し、ズーム制御まで可能にするため、大規模な撮影現場やフォトグラメトリなどでの効率的な事前設定が期待されている。
17型4K液晶マスターモニター「BVM-HX1710N」(IP対応モデル)
ソニーの新型4K液晶マスターモニター「BVM-HX1710N」(IP対応モデル、2025年夏発売予定)が、国内で初めて展示された。この17型のモニターは、ソニーが誇る「BVM-HX3110」の技術を基に開発されており、深い黒や正確な色再現、3,000cd/m²のピーク輝度といったBVMシリーズ特有の高品質な映像表現が特徴である。
「BVM-HX1710N」は、高ダイナミックレンジ(HDR)対応に加え、広い視野角と低反射パネルを採用しており、ライブ制作現場においても優れた利便性を発揮する。IP対応モデルとして用意されており、システムに応じた柔軟な選択が可能である。EIA19インチラックに最適な6Uサイズのコンパクト設計により、既存の17型モニターを手軽に置き換えることができる。
同時期に、IP非対応モデルである「BVM-HX1710」も発表されており、こちらも2025年夏発売予定である。
さらに、新型のモニターコントロールユニット「BVMK-R10」(2024年11月発売予定)も展示されており、暗い環境でも操作しやすいLED付きのボタンや、コントローラー単体での設定が可能なメニュー画面が新たに搭載されている。これにより、中継車やスタジオでの利便性が大幅に向上し、制作現場での使い勝手がさらに良くなっている。
映像機器向けオリジナルリースプログラム
ソニーの映像機器向けオリジナルリースプログラムでは、財務状況や市場動向に合わせた柔軟な投資提案が可能だ。プログラムの一例として「S.Broad Program」では、機器本体に修理・点検サービスと動産総合保険を付加しており、システムカメラの光学ブロックのトラブルにも年1回対応する。
また、「αレンタル」プログラムでは、デジタル一眼カメラを月額で提供し、購入に比べて廉価なレンタル料で利用可能だ。さらに、レンタル期間中の解約も柔軟に対応し、動産保険付きのサポートが提供されるため、安心して利用できる仕組みが整っている。