Travis Japanの川島如恵留が声優に初挑戦、そして、Travis JapanがOPテーマ『Fly Higher』を担当しているTVアニメ「多数欠」。本作は、Webマンガサイト『GANMA!』で連載中の宮川大河氏の同名漫画が原作。“多数派が失われる”という過酷な生き残りゲーム「多数欠」に巻き込まれる少年少女たちが、ゲームを催す謎の存在・“皇帝”に立ち向かい、運命を切り開いていくストーリー。

 劇中で主人公たちが対立する強敵・葛西甲斐の声を担当している川島に、アフレコに初挑戦した感想やOPテーマが決定したときのメンバーの反応、本作の見どころなどを聞いた。

-川島さんが声優に初挑戦されている本作でTravis Japanの楽曲がOPテーマに抜てきされました。最初に声優とOPテーマのお話を聞いたときの心境はいかがでしたか。

 僕はアニメが大好きで声優のお仕事に憧れがあったので、夢がかなったことがうれしかったですし、お話を聞いたときはメンバー全員でいたので、皆で「やったぜ!」と飛び上がって喜びました。僕たちはTravis Japanとしてジャパニーズカルチャーを世界に発信したい、日本をレペゼンするグループにいつかなってみせるという気合いを込めて活動しているので、世界で“日本のカルチャーといえばアニメ”と言われる今の時代に、アニメのOPテーマをアーティストとして担当できるのは本当にうれしいです。自分たちの歌がこの作品の顔になるかもしれないという責任を持って、胸を張って楽曲を出したいです。

-「多数欠」という作品の魅力をどのようなところに感じていますか。

 この作品は、原作者の先生が、ストーリーが最後まで頭に浮かんでいる状態で書き始めたそうなので、本当に緻密に作り込まれているんです。バトルもありつつ、頭脳戦もありつつ、未知のキャラクターが出てくるドキドキワクワク感もありますし、特殊能力を使いこなす爽快感も一気に全部味わえるぜいたく三昧の作品です。皆さんに見てもらってハマってほしいなと思います。

-川島さんが声を演じている葛西甲斐というキャラクターの魅力を教えてください。

 葛西甲斐は頭にヘアバンドを巻いた悪役サイドの男の子です。最初は「俺は強え! カッコいい!」と思っている厨二病(ちゅうにびょう)のような感じなのですが、ある人との出会いで憎めない奴に変わっていきます。実はすごく強いけれど、ちょっと抜けているところもあって、そこが愛らしいところなので好きになってもらえたらうれしいです。

-実際にアフレコに挑戦した感想はいかがですか。

 とてつもなく楽しくて難しかったです。収録前はアフレコの現場で声優の皆さんの声入れの様子を見学させていただいたり、台本にいろいろなことを書き込んで勉強したり、家で自分の声を携帯電話に録音して何度も聞き返したり、自分なりに特訓しました。映像作品では顔の表情でのお芝居もできますが、アニメは声色や音圧、滑舌など声だけでお芝居をするので、気を付けることがたくさんあって。1番難しかったのは台本に「…」や「!?」というせりふがあることです。せりふの「」の中に「!!」しかなかったりするので最初は驚きましたし、“はっ…”とするときの息遣いの表現などを何度も練習しました。

-アフレコの際に印象に残っているエピソードはありますか。

 声優の皆さんと同じブースに入って収録したときに、今高校2年生で王野頼音役の熊谷俊輝くんと、なぜなのか理由は分からないのですが、声のやり取りで友達になれている感じがして。そのときの熊谷くんとのせりふのやり取りが忘れられないです。

-Travis Japanのメンバーや事務所の先輩などからアドバイスはもらいましたか。

 Kis-My-Ft2の宮田俊哉くんが事務所のライブ『WE ARE!』のときに僕の所に来てくれて、「声優をやるんでしょう。自信を持って頑張ってね」と言ってくれました。宮田くんは、自分が思っている以上に感情の波を出してしゃべった方がいいよとか、僕はこういうふうに勉強しているよとか、声優のお仕事の先輩としてアドバイスをたくさんくださって。それまでは「僕もアニメが好きなんです」というアニメオタクとしての会話だったのですが、そのときに声優の先輩としてアドバイスをいただけたのがうれしかったです。

-今回アフレコに初挑戦されて、グループとしてOPテーマも担当されましたが、今後はどのようなことに挑戦していきたいですか。

 今回、夢だった声優のお仕事に挑戦できて、もっと挑戦したいという欲が出てきたので、個人としては声優のお仕事がもっとできたらうれしいです。「多数欠」の続編や劇場版のキャラクターの声などもできたらいいなと思いますし、もっとほかの作品にも挑戦して、オリジナルキャラクターの声ができるようになりたいです。グループとしては作品のテーマソングなどもたくさん出せたらいいなと思います。

-最後に視聴者の方に、“ここは絶対に聞いてほしい”というご自身の注目ポイントを教えてください。

 普段僕が使わない言葉遣いのせりふをたくさん発したり、普通に生きていて出さないような声を出したりしているので、ドキドキしながら聞いてもらえたらいいなと思います。叫んだりするシーンもあるのですが、ちょっと口が悪い川島如恵留…ではなく、葛西甲斐として聞いてもらえたらうれしいです。

(取材・文/小宮山あきの)

Travis Japan 12/4リリース2nd アルバムより先行配信『Fly Higher』配信中。