彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。 そんなえりのボスのもとには「耳が聞こえにくい。会話がしづらい!」と悩む女性が立ち寄ったようですよ。
3. 聞こえにくさの改善はできるの?
聞こえにくさを改善する主な方法を4つ、紹介します。
3-1. ストレスを解消する
ストレス解消法を見つけて(写真:iStock)
ストレスによって難聴になるケースは多いので、普段からストレスをためないように工夫しましょう。相談できる人を作ったり、趣味や気分転換の機会を作ったりすることが重要です。
じっくりお風呂に入ることや、ウォーキングやストレッチを行うことで気分転換ができます。自分に合うストレス解消方法を見つけてくださいね。
3-2. ビタミンB12の摂取
ビタミンB12を摂ろう(写真:iStock)
難聴を予防するためには、傷ついた末梢神経の修復を助けるビタミンB12を積極的に摂ることも大切です。ビタミンB12はレバーやあさり、さんまなどに多く含まれている栄養素ですよ。こういった食材を、日々の献立に取り入れてみてください。
食事だけで十分な量のビタミンB12が摂取できない場合は、市販のサプリメントを服用するのもいいでしょう。ただし、普段から持病の薬を服用している人は、飲み合わせの問題があるので医師や薬剤師に相談してから服用してくださいね。
3-3. 耳を休ませる
大きな音を聞いた場合や、イヤホン・ヘッドホンによって難聴になっている場合、耳にある有毛細胞(ゆうもうさいぼう)が破壊される前であれば、耳を安静にすることで難聴が回復します。
ライブやコンサートに行く場合、大きな音が苦手な人は耳栓を持っていくようにしましょう。イヤホンやヘッドホンを使って音楽を聞いたり動画を見たりする場合は、周囲に音漏れしない程度の音量にすることや、1時間に10分程度の頻度で休憩時間を設けることがおすすめです。
3-4. 漢方薬の服用もおすすめ
漢方もおすすめ(写真:iStock)
突発性難聴や中耳炎などの病気以外の原因で耳が聞こえにくい場合、漢方薬の服用によるアプローチも有効です。漢方薬のなかには「耳鳴り」や「聴力低下」に効果が認められているものもありますよ。
聞こえにくさの悩みには、「血流をよくして内耳や神経の働きを改善する」「水分代謝を改善して内耳のむくみを取る」漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
聞こえにくい場合におすすめの漢方薬
・真武湯(しんぶとう):余分な水分を取り去ることで、耳鳴り、難聴、内耳疾患などに働きかけます。
・七物降下湯(しちもつこうかとう):からだの熱を冷まして血流をよくすることで、高血圧に伴う耳鳴りに働きかけます。
スマホで気軽に相談を(C)コクハク
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4. 聞こえにくさを感じたら生活の見直しを!
「耳掃除のしすぎやイヤホンの使いすぎ、ストレスをためる生活習慣とか、耳が聞こえにくくなっている心当りがたくさんありました」
「急激な痛みや熱を伴う場合や聞こえにくさが持続する場合、病気の可能性があるから耳鼻科を受診してみてね。でも、そういったケースじゃないなら、生活習慣の見直しで聴力が改善する可能性もあるわよ」
「ありがとうございます! 耳だけじゃなく、からだ全体に負担をかけない生活を心がけてみますね!」
「そうよ、無理のしすぎは禁物。からだが資本だから大切にしてあげてね。もしまた気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」
優しい表情でサロンを去っていくカオリさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(文・コクハク編集部/漫画・腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。