『ONE PIECE(ワンピース)』の長年の謎が明かされる瞬間は、本編だけに限りません。単行本やファンブックをみてみると、重要な事実がサラッと明かされていることもあるようです。



単行本で意外な血筋が判明したゾロ 画像は『ONE PIECE Log Collection “WANOKUNI”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】ポーズ同じじゃん(笑) こちらがフランキーと実父かもしれない人物です(4枚)

本編では触れられずに終わっちゃう?

「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載中の『ONE PIECE(ワンピース)』は単行本が110巻に到達するほどの長編作品です。そのなかには「本編だけでは語り切れない」として、本編以外で読者の長年の疑問に答えるケースもありました。単行本やファンブックで公開された、意外な真実について振り返ります。

 単行本105巻に掲載された質問コーナー「SBS」では、「ロロノア・ゾロ」の家系図が公開されました。そこでは「霜月フリコ」という名の女性と「ロロノア・ピンゾロ」という男性の間に生まれたのが、ゾロの父親である「ロロノア・アラシ」だったことが判明します。

 さらにフリコには「牛マル」という名の弟がおり、彼は「鈴後の里」の元大名で、ゾロが「スリラーバーク」で戦った「霜月リューマ」の子孫でもあることが分かりました。つまりゾロは、「ワノ国編」に登場した大名一族「霜月家」の血を引いているだけでなく、伝説の侍「リューマ」の血筋でもあることが発覚したのです。

 また、公開された家系図では、ゾロの幼なじみである「くいな」も、霜月家の人間だったことが分かっています。これほどの情報が本編で語られることなく、「SBS」でさらっと公開されていることに驚きます。

 またファンブック「VIVRE CARD~ONE PIECE図鑑~」では、「フランキー」に関係する重要な情報が隠されていました。それは、元四皇「カイドウ」率いる「百獣海賊団」のひとり、「クイーン」のカードに記されています。クイーンの経歴には、36年前に「子供が生まれる」とあり、さらには26年前に「息子を捨て、百獣海賊団に加入」と書かれています。

 ここで注目されたのが、クイーンに子供が生まれたタイミングとフランキーが生まれた年が、ともに36年前という点です。フランキーは子供の頃、海賊である親に捨てられた過去があります。そのため「クイーンが捨てた息子こそ、フランキーなのでは?」という推測が立てられました。ファンの間では「両方とも身体を改造してる」「ダンス好き」などと、ふたりの類似点も指摘されています。

 また「週刊少年ジャンプ 49号」に掲載された「尾田っちが答える10問10答」というコーナーでは、長年詳細が語られなかった「ロッキーポート事件」の概要が明かされていました。

 これまで「ロッキーポート事件」については、「トラファルガー・ロー」の「王下七武海」加入のキッカケとなったこと、「マーシャル・D・ティーチ(黒ひげ)」が海賊島の王座を獲得したこと、「コビー」が英雄となる功績を達成したことなど、3人に転機をもたらした事件であるということだけが語られていました。

 尾田先生の回答によると、ローが巨大客船をジャックし、海賊島に乗り込もうとした際、ジャックする船を間違えてしまい、大変なトラブルが発生、そこへ別々の目的で海賊島に乗り込んできたコビーとティーチが共闘し、海賊島を統率していた「王直」を倒すに至ったようです。一時的に手を組んだ結果として、それぞれが目的を達成したというわけですね。

『ONE PIECE』は、本編が長編であるだけでなく、それ以外の部分も情報量が多い作品です。今後も、本編では語りつくせないエピソードをフォローするように、意外な場所で事実が公開されるかもしれません。