11月13日に行なわれたラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12のオープニングラウンドの日本戦で奮闘したのが、オーストラリア代表の新星トラビス・バザーナだ。「1番・二塁」で出場すると、侍ジャパン先発の井上温大から初回に中前打を放つと、6回の第3打席では右前に打球を飛ばして、井上をマウンドから引きずり下ろした。
24年の全米ドラフトでは全体1位でクリーブランド・ガーディアンズから指名を受けた期待のタレントには、『MLB.com』のマイケル・クレア記者も注目。試合後の記事で、「ドラフトトップのバザーナが日本戦で代表デビューした」と伝えた。
「22歳ながら、すでに大きな功績を残している。23年のケープコッドリーグ(将来有望の大学生が集う米最高峰のサマーリーグ)でMVPに輝き、オレゴン州立大学での活躍により、Pac-12(大学リーグ)の年間最優秀選手に選ばれた。ドラフトではガーディアンズからオーストラリア人選手として初めて全体1位指名を受けた。そんなバザーナは、日本でもうひとつの夢をかなえた。シニアの代表チームデビューを果たしたのだ」
試合は3対9で侍ジャパンに敗れたものの、オーストラリア代表で複数安打を放ったのはバザーナだけだった。試合後には、「レベルの高い投手相手には、ゾーンの正しい場所で打たなければいけない。私は内角寄りの真ん中を狙っていた。スイングが間に合えば、ライナー性のヒットを打てるチャンスは大いにあった」と語った。
【動画】侍ジャパン先発の井上から、全米ドラ1のバザーナが2安打
それでも結果には満足していないようだった。「相手投手をどう攻略するのかという私のアプローチは一貫していたと思う。2打席はうまくいったが、残りの2打席では三振してしまった。チームとしても残念な結果だった」と振り返ったバザーナについて、クレア記者は「自らに高い期待を抱く競争者は、自身のパフォーマンスに満足していなかった」と記載している。
この先、オーストラリア代表は15日にドミニカ共和国と、16日にキューバと、17日に台湾と、18日に韓国と対戦する。「日本戦での失敗から学ぶ必要があるし、次の試合に失敗を持ち込まないことが大事だ。自信を持ってプレーすること、チームメイトを信頼すること。勝利に対する期待を下げないこと。私自身もリフレッシュして、自信を持って次の試合に臨みたい」。こう語ったバザーナの今後のプレーに、MLBの記者も注視している。
構成●THE DIGEST編集部
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