オリックスのドラフト1位ルーキー横山聖哉のプロ1年目が終わった。高卒ながら、かつて吉田正尚(現レッドソックス)が背負っていた背番号「34」が与えられた横山は一軍で12試合出場、打率.150(40-6)で、打点と本塁打は記録されず。二軍では86試合に出して打率.223(310打数69安打)、1本塁打、22打点という成績に終わった。
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チーム事情もあり、起爆剤的な存在を期待されて早くも一軍に抜擢。結果は出せなかったものの、プロ1年目から一軍の雰囲気を味わえたことを来シーズンにつなげなければならない。横山もそこはしっかり踏まえており「今年一年、結果を出すという意味ではうまくいかなかった部分が多かったですが、怪我なくプレーできたという点では良かったと思っています」と話している。
一年やってきて見えた課題は「二軍の試合に80試合以上、一軍の試合に10数試合出させてもらった中で、通用する部分とそうでない部分がはっきり分かりました。変化球などへの対応力については、少しは手応えも感じています。ただ、150キロの真っすぐを弾き返すことができなかったので、そこが一番の課題だと思っています」とした上で、次のように語った。
「打つ方では悪い時こそ何も変えずに行けばよかったと思うんですけど、 少し変えていってしまった部分とかもあって、そこが原因かなと。守りではエラーの数も多くついてしまったんですけど、守っていて不安というか、そういう気持ちがどこかにあった。フレッシュさ、自分らしさも出せてなかったんで、もっと積極的に行っていけばよかったかと思います」
来シーズンの目標に関しては「二軍でも一軍でも打率がそこまで高くなかったので、来シーズン、二軍では3割近く打って、1軍でも2割5分以上打ちたいなという思いがあります。明確な目標はまだ決めていないですけど、去年より今年っていうのがあるので、前の年よりも上を目指して、オフは自分の課題としっかり向き合っていきたいです」とさらなる成長を誓っている。
また「来年以降、ここの部分は通用するんじゃないかなっていう部分と、そうでない部分っていうのはっきりしたので、悪いところをしっかり見つめ直していけば、やっていけるんじゃないかなっていうところはありました。オフはウィンターリーグに参加する予定なので、そこもしっかり数字を求めてやっていきたい」とのこと。
守備では本職のショートを紅林弘太郎と争いたい気持ちはありながらも「やっぱりサードはまだ経験も浅いですし、高校からショートをやっていたっていうのもあったんで、ショートで試合に出たいっていう気持ちはあるんですけど、やっぱり数多く守れた方が打席ももらえると思いますし、試合に出られる回数が増えるのであればどこのポジションでもいいです」と語る。
課題はいくつもあるが、やはりプロの速球への対応が最優先課題。「やっぱり練習から速い球を見ておくっていうのも一つだと思いますし、自分に合う練習方法を見つけてやっていきたい」と、とことん貪欲に探究する姿勢は好感が持てる。スター性は十分なだけに、開花するその日を楽しみに待ちたい。
文●THE DIGEST取材班