ランナーの大きな悩み“ヒザ”と“太もも”の負担を軽減するには
まずはチーム兵動の4人の、現在の走行フォームを確認していきます。1人ずつ10メートルほどの距離をいつものランニングフォームで走ります。1人ひとりの走る姿を見て、中嶋さんは「はい、わかりました」と、すぐにフォームの欠点に気付いた様子です。
私から見るとみなさん腕も振れていて、何が悪いのか見当もつきません。兵動さんは昨年、大阪マラソンに挑戦した際、ランニングフォームをレクチャーしていただいた経験があるようで自信がある様子でしたが、走る姿とウェアの白い帽子も相まって「え、給食のおばちゃんが荷物取りにいってる?」と荻野さんにツッコまれていました。
全員のフォームを確認した中嶋さんの総評は、なんと「4人とも太ももやヒザに負担がかかる走り方」とのことでした。その原因は“腕の振り方”と“姿勢”にあるといいます。太ももとヒザは、長い距離を走れば走るほど痛くなりがちな場所なので、早急に改善したいですね。
改善方法として、まずは「目線の位置を上げる」ことが重要だと中嶋さんは話します。ポイントとして、走っていると足下を見がちですが100メートルから200メートル先を見るイメージで走るだけでヒザが軽くなるそうです。
出典: FANY マガジン
そして2つ目の改善点は「腕の振り方」です。体育の授業などで「腕を振れば、足が前に出る」と教えられた記憶があったので、「みなさん腕がよく振れているなあ」と感心していたのですが、実はこれはフルマラソンを走るうえではNGらしいです。
ヒジを肩よりも前に出すと、上半身が左右に揺れるのでそのぶん負担がヒザにきてしまいます。したがって、ポイントとしては“ヒジが肩よりも後ろ”に来るように腕を振るといいようです。これには4人も「全然意識したことなかった」と驚きの様子でした。
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体育の授業で教えられたことと全然違いますやん
兵動さんが「足の着地はつま先からですか? かかとからですか? それとも真ん中ですか?」と質問すると、これに関しては「どこからでもいい」ようです。走るうえでの正しい姿勢をした際、自然に着地する足の位置がその人にあった着地とのことです。
そして、この正しい姿勢は“気をつけ”をしたときのような「まっすぐな姿勢」がいいようで、先程の“100メートル、200メートル先を見る”目線にすると、自然とまっすぐな姿勢になるようです。
続いて「呼吸法はどうしたらいいですか? むかし体育のときは『吸って 吸って、吐いて』というふうに言われてたんですけど」という質問には、「自然な呼吸でいいです」との答え。もし走行中に呼吸が荒れた場合は、一度、空気を吐いて、その反動で大きく吸って酸素を取り込むと良いとのことです。
ちょっとー、むかし教えてくれた体育の先生、言うてたことと全然ちゃいますやん。でも、この数十年でランニングの常識も大きく変わったのでしょう。とても勉強になります。
出典: FANY マガジン