強烈すぎるホームの大声援が勝利につながった。
現地11月14日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のグループB・オープニングラウンド第2戦が台湾で行なわれ、地元開催の台湾がドミニカ共和国と対戦。先発ファン・ズーポンが6回までパーフェクト快投をみせるなど、台湾が2対1で逃げ切り2連勝を飾り、暫定トップに浮上した。初戦を快勝した侍ジャパンは15日に韓国と激突し、台湾とは16日に相まみえる。
相手チームにとっては、まさに”完全アウェー”と断言できるほど脅威的な地元の大応援だった。バルーンやメガホンを叩きながら台湾の選手には大声援、逆にドミニカ共和国の選手には大ブーイングが飛ぶほどプレッシャーを与え、ホームの雰囲気を声援で後押し。さらに一塁側と三塁側には、台湾野球の特徴といえるチアガールが一糸乱れぬダンスと手拍子で観客を盛り上げ、ときにはDJのように煽って球場の雰囲気を盛り立てる。
0対0で迎えた3回表、台湾は9番ジャン・クンユーがカウント2-2から5球目のスライダーを捉えると、打球はぐんぐん伸びて左翼スタンドに着弾。先制のソロホームランに台北ドームは割れんばかりの大歓声が上がり、24歳のスラッガーに拍手喝采だった。
投げては先発したファン・ズーポンが素晴らしいピッチングを披露する。ツーシームを中心にスライダー、チェンジアップなど変化球で相手打線に的を絞らせず、凡打の山を築く。奪った三振は4つだが、打たせてとるピッチングで6回まで球数はわずか66球。30歳のベテラン右腕の円熟した投球術でスコアボードにゼロを刻んだ。
1点リードのまま緊迫した展開で迎えた8回、台湾は1死三塁でリン・リーが右犠飛を放ち、貴重な追加点をもぎとる。その裏、台湾は2死一、三塁とホームランが出れば一気に逆転される大ピンチに。この窮地を15年から千葉ロッテに6年間在籍したチェン・グァンユウが代打アドルフォを空振り三振に斬って取り、派手にガッツポーズ。ピンチをしのいだ34歳のサウスポーに球場のボルテージは最高潮に上がった。
9回も1死二、三塁と同点のピンチを迎えるが、地元ファンの大声援が選手を後押し。1点は失ったが、なんとかウー・ジュンウェイが空振り三振に抑え、台湾が連勝を飾ると割れんばかりの歓声が台北ドームを包み、狂喜乱舞と化した。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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