昭和のアニメ作品にはしばしば、スタッフの遊び心から「そこにいる/あるのはおかしいキャラ/モノ」が見られます。シリーズの原点『機動戦士ガンダム』にも、本編とは無関係な他作品のキャラやメカと思われるものが見られました。
屈指の見どころであるジャブロー攻防戦の裏でルパンたちと思しき一味が暗躍…? 「1/250 ガンダム情景模型 ジャブローに散る」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
【画像】「えっ、ダイターン3がいるやん!」 こちらがア・バオア・クーに登場した「連邦軍の本当の秘密兵器(?)です(4枚)
ジャブローやソロモンでどんなお宝を…?
1979年にTV放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』には、作品とはまったく関係のない他アニメ作品のキャラクターやメカと思われるものがこっそり登場していることでも知られ、ちょっとしたトリビアとなっています。
あなたたち火星にいたのでは?
TVアニメ『無敵鋼人ダイターン3』の主人公である「破嵐万丈」、執事の「ギャリソン時田」、そして「コマンダー・エドウィン」と思しき姿が、『機動戦士ガンダム』第14話「時間よ、とまれ」に見られました。
ジオン公国軍の地上部隊に慰問で訪れたマジシャンが手品を披露するシーンで、マジシャンはコマンダー・エドウィンにそっくり、兵士のなかに破嵐万丈とギャリソン時田のような姿が見られます。
なお『無敵鋼人ダイターン3』は『ガンダム』の前、1978年から1979年にかけ放送されていた、日本サンライズ制作による富野監督作品です。
実はア・バオア・クーにいたスーパーロボット
「ガンダム」シリーズの作品には、「ア・バオア・クーの攻防戦に従軍していた」というキャラクターがちらほらと見られます。しかし、上述した『ダイターン3』の主役機「ダイターン3」までも参加していた(かもしれない)のには驚かされます。
『機動戦士ガンダム』第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」では、連邦軍とジオン公国軍の最終決戦となった、ア・バオア・クーを巡る戦いが描かれます。ご存じのように、連邦軍が物量で押し切りました。
その連邦軍の、数え切れないほどの「ジム」と「ボール」が進軍するなかに、上述した「ダイターン3」らしき姿が見られます。しかも、アニメ『鉄人28号』の「鉄人28号」や『勇者ライディーン』の「ライディーン」のようなメカも確認できるのです。これだけの援軍を得ていた連邦軍に、ジオン公国軍が勝てる見込みは最初からなかったといえるでしょう。
その鉄人28号らしき機体は最終話「脱出」でも、「リック・ドム」がガンダムから一蹴されるシーンに確認できます。鉄人(?)が宇宙を飛んでいました。
ジャブローにルパン一味現る!
おなじみ「ルパン三世」シリーズのルパン一味が、よりにもよって連邦軍の秘密基地ジャブローに潜入していた……かもしれません。
『機動戦士ガンダム』第31話「ザンジバル、追撃!」にて、基地のドックから発進する「ホワイトベース」を誘導しているキャラクターたちのヘルメットから覗く顔に、ルパンを思わせる特徴的な顔つきと、次元のようなあごヒゲが見られます。大掛かりな変装をしていないあたりに、戦時中であるジャブローのバタバタぶりがうかがえ、ひいては連邦の腐りたるみきった体質が見え隠れする……というのはさすがに言い過ぎでしょう。
なおルパン一味と思しき人物は、第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」にて、レビル将軍がソロモン要塞に降り立ったときに出迎えた音楽隊のなかにも確認できます。このときは石川五ェ門、銭形警部らしき姿も見られました。ルパンたちも宇宙世紀には、お宝を狙い宇宙をまたにかけている……のかもしれません。