タムロンのレンズが一眼カメラの動画撮影で革命起こす「Tamron Lens Utilitt-Mobile」Ver4.0[Inter BEE 2024展示レポート]

今回のInter BEE 2024にも独自出展ではないがLibecブースでひっそりとタムロンも出展している。なぜひっそりとなのか?それはレンズを展示しているわけでなく、レンズにまつわるアプリケーション(以降アプリ)を展示しているからだ。これはタムロンレンズ好んで使って20年以上の筆者もこのアプリの存在を知らなかった。でも知ってしまったら使わない理由が見つからないくらいの秀逸なアプリの一端を語らしてもらいたいと思う。


まず前置きとして、すべてのタムロンレンズに対応しているアプリではなく、USB Type-C(以降USB-C)のポートが備わっているタムロンレンズでなければならないという点が大前提となる。タムロンレンズのUSB-Cはもともとファームウェアのアップをユーザー自身が簡単にできるようにと備え付けられたものだが、ファームウェアのアップができるということは制御系のシステムにもアクセスできるということになる。

それをうまく利用して、スマートフォン(現在はAndroid端末のみ対応)と直結させ、Tamron Lens Utilitt-Mobileを使用して人の手では難しい微妙なフォーカスコントロールなどをスマホの画面をタッチしてレンズのフォーカスリングを触れずにフォーカスのコントトールが行えるのだ。そして当然だがアプリでのコントロールになるのだから、フォーカスの始点と終点の設定や移動時間の設定、そしてイーズなどの設定やプログラムチックに行うことができるのだ。

また一瞬で指定したピント位置に合わせるフォーカスプリセットやフォーカスの範囲を制限するフォーカスストッパーを設定できる。そしてアイリスのコントロールもカメラをフレスにスマホの画面上で行えるので、演出の幅が格段に広がるというわけだ。会場ではスライダーに載せられた状態で展示されており、スライダーの横移動と連動しているわけではないが、その横移動に対してフォーカスの深度を深いところから手前に合わせるなどのことが本当に容易にできてしまう。

また展示で使用されているレンズの選択も秀逸と言える。なぜなら最新のミラーレス用に仕立て上げられたタムキューなのだ。実際にタムキューの性能を活かすような接写のデモなども行ってもらったが、まあピントの扱いが人の手で行うよりもスマホの画面をタッチして行うほうがはるかに効率的なのがわかる。

Tamron Lens Utilitt-Mobileを使うことによってタムキューの持つマクロ性能が最大限に生かされることは間違いない。そしてマクロの表現がスチルだけでなく、ビデオにまで広げられることをTamron Lens Utilitt-Mobileは示してくれると思った。まだまだ紹介できていない機能も多いが、これだけ素晴らしい機能を携えていながら、対応しているタムロンレンズをお持ちの方は無料で利用できるという点も声を大にして伝えたいところだ。



最後に一点、RFマウントに対応したタムロンレンズの発売が本当に心待ちにしている筆者がここにいる。