1920年創業の米国シアトル発アウトドアブランド「エディー・バウアー」。その膨大なアーカイブと現行プロダクトを照らし合わせ、これまでの100年から、これからの100年の名品を考える。今回は[ブリザードマスター ベスト]の意匠を受け継ぐ[クラシックダウンベスト]をピックアップ。

新たに登場した[クラシックダウンベスト]に宿る、[ブリザードマスター ベスト]の意匠

創業から数々の名作ダウンを生み出してきたエディーバウアー。[スカイライナー]や[カラコラム]、[オールパーパス]といったアイコンアイテムばかりを思い浮かべてしまうが、アウトドアの技術革新が進む1980年代に誕生した[ブリザードマスター ベスト]も忘れてはいけない。

モデル名の通り、ダウンベストながら極寒地を想定して作られており、冷気を遮断するために設けられた袖口の二重構造やウエストのドローコード、内側には手袋をしまうためのメッシュポケットが付くなど、これまでのダウンベストにはない革新的な仕様が追加された。

そんなエクスペディションなモデルを現代的に再構築し蘇らせたのがこの[クラシックダウンベスト]。ボディのキルティングはそのまま、フィールドのみならず街でも着用しやすいよう機能を見直しアップデートしている。現代のライフスタイルに馴染むこの1着は、エディー・バウアーの歴史を受け継ぎつつ、時代を超えて愛される普遍的な魅力を持つ、新たなる名作と言える。


1981年に登場した、極寒地仕様のダウンベスト[ブリザードマスター ベスト]の意匠を受け継ぎ、シルエットやディテールを現代的にアップデートした[クラシックダウンベスト]。表地には撥水加工を施したコットンナイロンを採用、極寒地ではなく街での使用を想定し、ロングシーズン着用できるようダウン量は多すぎず、少なすぎず。ダウンを作り続けてきたブランドだからこそできる、細やかな調整がされている。各1万7600円


こちらが黒タグの付く、1990年代初頭頃の「ブリザードマスター ダウンベスト]。1980年代の初期に作られたものと比べると、ポケットや襟のキルティングに多少の変更は見られるものの、袖口の二重構造などは変わらないエクスペディション仕様

エクスペディションなダウンベストは、こう着こなす


左/オレンジのダウンベスト1万7600円/エディー・バウアー(水甚TEL058-279-3045)  右/ネイビーのダウンベスト1万7600/エディー・バウアー(水甚TEL058-279-3045)

【DATA】

水甚

TEL058-279-3045

https://eddiebauer.jp/

(出典/「2nd 2025年1月号 Vol.210」)