『明日、私は誰かのカノジョ』で知られる「をのひなお」先生による新連載『パーフェクト グリッター』が、2024年11月15日より「サイコミ」にて配信開始。新連載開始に先駆けて、「をのひなお」先生にインタビューを行い、本作の見どころや「サスペンス」に挑戦した理由をお訊きしました。
『パーフェクト グリッター』 (C)Hinao Wono / Cygames,Inc.
【画像】えっ、かわいい! 『明日カノ』作者による新連載マンガをチラ見する(7枚)
『明日カノ』作者が挑む、ガールズサスペンス開幕!
実写ドラマ化もされた人気マンガ『明日、私は誰かのカノジョ』で知られる「をのひなお」先生による新連載『パーフェクト グリッター』が、2024年11月15日よりスマートフォン・PC向けマンガサービス「サイコミ」にて配信開始されました。
友だちもいなく、郊外の実家に住み日々SNSに写真をあげては少ない「いいね」を糧に漫然と生きる二十歳の女の子「モモ」。ある時、彼女は憧れのインフルエンサー・イチカから一通のDMをもらう。「momoちゃん夜会えたりする?」 思いもよらない出来事に有頂天になるモモだったが――。
新連載開始に先駆けて、「をのひなお」先生にインタビューを実施。本作の見どころや「サスペンス」に挑戦した理由をお訊きました。
――前作『明日、私は誰かのカノジョ』は大ヒットとなり、多くの読者に支持されました。『明日カノ』前後で、描きたいテーマや創作意欲の変化はありましたか?
『明日カノ』でアウトプットし切った感があるので、最初は何を描こうか悩んでいたんですが、担当さんとの打ち合わせで徐々に次に描きたいものが決まった感じです。
明日カノと新作を比べた時に「テーマ」としては、変化はありません。ただ『明日カノ』みたいな、同じようなものを描いてるとは思われないようにジャンルに変化をつけようと努力しています。
創作意欲については『明日カノ』の時と変化はありません。新作でも読者の皆様を楽しませるのをモチベーションとして励んでいます。
『パーフェクト グリッター』 (C)Hinao Wono / Cygames,Inc.
――ご自身での創作や担当編集との話し合いもふくめて、本作『パーフェクト グリッター』の物語やキャラクターは、すんなりと今の形に決まったのでしょうか? あるいは、試行錯誤や方向修正もありながらいまの形となったのでしょうか。
すんなり、とは決まりませんでした。なんなら現在進行形(※5話ネーム作成時)で大幅な物語の変更があったりと、試行錯誤の毎日です。
イチカという謎めいたメインキャラクターは、私の中でもまだ謎がいっぱいで、ネームを描きながら彼女の姿を探っていっています。物語も前作のオムニバス形式とは違い、サスペンス要素も含んだひとつのストーリーを追っていく構成なので、伏線や物語の魅せ方など打ち合わせであーでもないこーでもないと話し込んでします。
――『明日カノ』は「恋愛のリアルを描くビターラブストーリー」だったのに対し、『パーフェクト グリッター』の物語は「ガールズサスペンス」とあります。「サスペンス」に挑戦しようと思った理由は?
次作で何を描こうという打ち合わせをした際、担当さんから「まだ次がデビュー2作目なのに『明日カノ』みたいなものを描いてしまったら、これからの作家人生の広がりがなくなってしまう」といったようなお話を聞き、じゃあ違うテイストで何なら挑戦できるのか話し合った結果「サスペンス」というジャンルが出てきました。
『パーフェクト グリッター』 (C)Hinao Wono / Cygames,Inc.
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一部ファンから「本作は百合モノ?」という声もあるが…
――SNSに写真をあげて少ない「いいね」を糧に生きる「モモ」と、彼女の憧れであるインフルエンサーの「イチカ」を軸に物語が描かれます。このふたりはどんな着想から生まれたキャラクターなのでしょうか。
『明日カノ』では出てこなかったキャラクター、というのをベースに考えて生まれました。
――一部ファンから、本作は「百合モノなの?」と期待する声も届いていますが、実際のところどうなのでしょうか。
私自身デビューする前は百合を描いていましたし、実際百合モノは好きなんですが、本作については少なくとも自分では百合と思って描いてはいません。ただ、人によってはそう感じる方もいるかなとは思います。
――過去、『明日カノ』連載終了後のインタビューにおいて、次回作は「『明日カノ』とは被らないように」とおっしゃっていました。とくに意識的に変えて描いている点はありますか?
先の質問で話しちゃいましたが、キャラクターは『明日カノ』に出ていないようなキャラクターであるということ、そしてメインの舞台を渋谷にしたことかなと。また、サスペンス要素も意識して考えています。ほかにも色々と細かく違いを作っているので、比べて読んでいただくのも楽しいかなと思います。
――今後、本作の物語やキャラクターにおいて、どのような点に注目してほしいですか?
キャラクターたちの変化や成長、そして先が気になる展開を作っていこうとしていますので、今後このふたりがどうなるのかをハラハラしながら見てもらえると嬉しいです。
そして何よりこれは私自身が胸に刻んでいることなんですが『明日カノ』のことは忘れて、一新人作家のマンガとして面白いと思ってもらえるようがんばって連載していきます。
(C)Hinao Wono / Cygames,Inc.