選び方のポイント
プローブの選び方のポイントは、まず「長さ、および太さ」と「素材」、そして「組み立て方」や「目盛りの見やすさ」だ。
■長さ+太さ
当然ながら短すぎれば十分な捜索活動ができない。雪崩の際の埋没深度が2m以下の場合、迅速なレスキューをすれば救出できる可能性が十分にあるため、最低でも2m以上の長さはほしい。ちなみに山岳ガイドや山岳救助隊の使う物は3m前後と長いが、一般のBCユーザーで、グループのメンバーを捜索する用途ならば、プロ仕様ほど長い必要もないだろう。
太さは、棒の径口が小さくて細すぎると強度が足りず、硬い雪に刺さりにくい。簡単に曲がってしまうこともある。長い方が太い径である場合が多く、太いと曲がったり折れたりしにくいため、ある程度の太さのあるものが良い。また、シャフトまでの1本の長さが長すぎるとジョイントが不安定になりがちだ。接続部分もぜひチェックしておきたい。
長さと価格はある程度比例してくる。そのバランスから考えると、230cm~280cm程度が手に入れやすい。また、収納性の点では、折り畳んだ短縮時に50cmくらいの長さになるものがバックパックのなかで収まりが良い。
■素材
プローブに使われている素材は、アルミかカーボンがとても多い。カーボンは価格が嵩むが、かなり軽い。しかし、その分、一定以上の強い力がかかった時に、アルミに比べて折れやすい。同時に、アルミは強度が高く折れにくいが、曲がりやすいという特長もある。軽さを追求するならカーボン、コストパフォーマンス的にはアルミ、という選択だ。
■その他の要素
選ぶ際の着眼点として、他には目盛りの見やすさや、組み立て方法もある。ハンドル部分を引っ張ると自動的に素早く組み上がるものも多い。また最新テクノロジーを搭載したものでは、プローブ先端でビーコンの信号を受信し、埋没者の位置を確定、音と光でヒットしたことを知らせるといったユニークなプローブも登場している。
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プローブの使い方
プローブがどのようなものか理解できたら、雪上での実際の使い方を見てみよう。
(動画:日本雪崩捜索救助協議会)
ビーコンやプローブは実際に雪上で使う練習をしておかないと、いざ本当に雪崩に遭遇して必要に迫られたときに、スピーディーに的確に使うことはなかなかできないものだ。バックカントリー初心者は、まずアバランチギアの使い方の講習を受けたり、講習付きのバックカントリーガイドによるツアーに参加することから始めて、道具の使い方に慣れておくとよいだろう。