今井絵理子、生稲晃子だけじゃない! 世襲議員も多数で非難の嵐…第2次石破内閣“トンデモ人事”の裏事情

「どこが適材適所なんだ」。石破茂首相が13日の閣議で決定した副大臣26人、政務官28人の顔ぶれに対して、SNSには有権者の怒りの声が渦巻いている。とりわけ集中砲火を浴びているのが、ともに政務官に起用された元SPEED今井絵理子参院議員と、元おニャン子クラブ生稲晃子参院議員の「元アイドルコンビ」だ。「とにかく人がいない…」関係者もそうぼやく自公政権の厳しい台所事情とは。

“エッフェル事件”を蒸し返される今井議員

「2回目の内閣府大臣政務官を拝命しました。担務は沖縄及び北方対策や防災、復興をはじめとする20の分野にわたります。 現場第一主義で様々な課題に向き合ってまいります」

今井絵理子参院議員は13日、自身の写真が掲載された首相官邸公式Xのポストを引用しつつ、こう綴った。

2016年に比例区で初当選を果たし、現在2期目の今井氏。政務官を担うのは、安倍政権下の2019年に続いて2度目だが、沖縄県出身の議員として「沖縄担当」の肩書きを得たことに感慨もひとしおのようだ。

「全国比例での選出である今井さんにとって議員活動を送るうえでのネックになっているのが、地元の県連に入れていないこと。前回、2022年の選挙でも県連入りを目指しましたが実現しませんでした。

タレント活動を通して全国的な知名度もあるだけに、選挙のたびに応援演説に駆り出されることに本人は不満を感じている。客寄せパンダのような扱いを受け続けることを良しとせず、『地元の沖縄に腰を据えたい』という思いが強いのです。

そんなこともあって、内閣府政務官として『沖縄担当』の担務を得られたことは大きい。県連や地元へのアピールにも繋がる、と意気込んでいるようです」(自民党関係者)

永田町で順調にキャリアを積んでいるようにも見える今井氏だが、世間の評価ははかばかしいとはいえない。政務官就任を報告した前出のX投稿にも、さっそくネガティブな反応が相次いでいるようだ。

〈1回目、なんか仕事してました?〉と実績に疑問を持つ声が上がるほか、炎上騒動に発展したパリ視察参加の過去を揶揄する投稿も目立っている。

「いわゆる『エッフェル事件』とは、松川るい参院議員が昨年7月のパリ視察で訪れたエッフェル塔の前でポーズをとる写真を投稿したことがきっかけとなりSNSで大炎上した一件です。

今井氏もこの視察に参加し、現地での写真を投稿。松川氏とともに批判を浴びましたが、〈無駄な外遊ではありません〉とX上で反論したことが火に油を注ぎました。〈追って活動報告します‼〉と宣言したにもかかわらず、今に至るまで何の活動報告も出ていないことも炎上を長引かせる結果を招いてしまっている形です」(全国紙政治部記者)

かくして、今井氏のXには政務官就任の報と同時に、〈フランス旅行の報告書を提出できない奴を政務官にするなんて〉〈おって、報告します…と言いながらバックれ〉〈現場第一主義なら報告はちゃんとするべきでしょ?〉などと辛辣なツッコミを受ける事態となっているわけである。

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答弁がしどろもどろの生稲議員

さらに今井氏に負けず劣らず厳しい批判を受けているのが、外務大臣政務官に抜擢された、生稲晃子参院議員だ。

今井氏のようなSNSでのアピールはなかったものの、政務官への起用について「特に力を入れていきたいことは?」と報道陣から問われた際のしどろもどろなやり取りが広く拡散され、「国民をバカにしている」などと世論への反発を招く事態となっている。

「当選した当初から、演説や答弁の不安定さが指摘されてきた生稲さんですが、政務官就任後の受け答えを見ると成長の跡はあまり感じられないというのが正直なところです。

ただ、生稲さんに対する批判的な声が多いのは、出馬時の後ろ盾となった萩生田光一元政調会長の存在も大きい。2022年の出馬に前後して旧統一教会の問題が発覚。萩生田さんに連れられる形で、教団側の集会に参加したことも明らかになりました。

萩生田さんは裏金問題でも渦中の人となり、関係が深い生稲さんにも飛び火した。議員として独り立ちできるまではシビアな評価がつきまとうかもしれません。
そういう意味で今回の政務官起用は、結果を残し評価を覆すチャンスとも言えます」(同前)

生稲氏の場合は、登用のタイミングも批判の種になった側面もあるようだ。

大臣、副大臣、政務官の「政務三役」ポストは、慣例的な「適齢期」があるとされている。キャリアの「登竜門」である政務官は、衆院当選1回、参院2回が就くのが通例だ。参院では当選1回での起用もままあるが、生稲氏もこのケースに当たる。

党内での「時期尚早」との意見に加え、人事で追い抜かれた同期議員からのやっかみや嫉妬が生稲氏への風当たりをより厳しくしているようだ。