『ONE PIECE』主人公ルフィの食べた「悪魔の実」が「ゴムゴムの実」ではなかったという事実は、多くの読者を震撼させました。そして最近、ルフィの食べた「悪魔の実」とは別の「ゴムゴムの実」もあるのではないか、といった考察が大きな盛り上がりを見せています。



画像は「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」を食べた「ワンピース フィグライフ! モンキー・D・ルフィ -ギア5- vol.1」フィギュア(バンプレスト) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】え…っ?完結後に観られるかな? こちらがルフィにベタぼれしてる美女の眼福ウェディングドレス姿です

実は真の「ゴムゴムの実」も存在する?

 ※『ONE PIECE』コミックス未収録の内容に触れています。

 ついに『ONE PIECE』が待望の「エルバフ編」に突入しました。寿命の長い「巨人族」が暮らす「エルバフ」には、物語の核心に迫るであろう多くの真実が隠されていそうです。なかでも気になるのは、やはり「太陽の神」にまつわる話でしょう。

「エルバフ」で主人公「モンキー・D・ルフィ」は、巨人族の「呪いの王子」こと「ロキ」と出会います。彼は王家に伝わる伝説の「悪魔の実」を、父を殺害して強引に食べたため、磔の刑に処されていました。果たしてロキが食べた「悪魔の実」は、何だったのか……。一部ファンの間では、「本物のゴムゴムの実」だったのではないか、という考察も注目を集めているのです。

 もともと「ゴムゴムの実」は、ルフィが第1話で食べた実とされていました。しかし、その正体は「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」(以下、「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」)だと判明しています。

 天才科学者「ベガパンク」によると、古い「悪魔の実」の図鑑には「ゴムゴムの実」は掲載されていなかったようです。「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」は「ゴムゴムの実」の「もう一つの名」と表現されており、実在するかどうかも怪しい「真のゴムゴムの実」ですが、ロキの能力として疑われるようになったのには理由があります。

 エルバフには太陽信仰があり、「太陽の神ニカ」が古くから崇拝されていました。そしてロキが食べた実は、エルバフ王家に伝わる伝説の「悪魔の実」です。そのため、王家に伝わる実が「太陽の神ニカ」に関連する能力だとしても不思議ではありません。

 王家に伝わる伝説の実が、「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」ったと考えるのが自然でしょう。王家で秘密裏に保管されていたのだとしたら、古い悪魔の実図鑑に載っていなかったとしても納得できます。

 また過去のエピソードを振り返っても、「悪魔の実」で伝説扱いされていたのは「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」だけでした。ここで気になるのは、ロキが自分のことを「太陽の神」と称している点です。「太陽の神ニカ」といえば、「ゴムのような身体」をもち、空想のままに戦う「解放の戦士」です。

 今、実際に「太陽の神」の力を有しているのはルフィなのですが、もしもロキの食べた「悪魔の実」が本物の、単に身体がゴムのようになる「ゴムゴムの実」だったならば、彼が自分のことを「太陽の神」と称するのもおかしくありません。

 太陽信仰がある巨人族は、多くの人がニカのことをよく知っています。そう考えると確かに、何の根拠もなくロキが「太陽の神」を自称するのも不自然です。世界政府は「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」の存在を隠すため、その実に「ゴムゴムの実」という名前をつけました。

「五老星」の面々は、ルフィが「ワノ国編」で覚醒した際に「いや…あり得ん!! もはやあの実は我々にとっても伝説だ」「過去何百年も覚醒する事などなかった」と話しています。つまり「覚醒」さえしなければ、誰もそれを「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」だと認識できなかった可能性が高いのです。

 これは「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」とは別に、本物の「ゴムゴムの実」も存在していることを示唆していたのかもしれません。五老星もルフィが覚醒するまで、それが「ヒトヒトの実 モデル:ニカ」か、本物の「ゴムゴムの実」か判断できなかった……というい解釈もできそうです。

 いずれにせよ、「ロキの食べた悪魔の実」は今後重要な鍵となるでしょう。ロキは今のところ、悪魔の実の力を封じる「海楼石」の鎖でつながれているため能力が不明ですが、近いうちに明かされるのでしょうか。