マルティンvsバニャイヤ、決着の時。MotoGP最終戦での両者から見たタイトル獲得条件をおさらい

 MotoGPの2024年シーズン最終戦が、スペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットで行なわれる。最高峰クラスのタイトル争いは、土曜のスプリントレースを終えた段階でプラマックのホルへ・マルティンがドゥカティ・ファクトリーチームのフランチェスコ・バニャイヤに対して19ポイントのリードを築いており、泣いても笑っても日曜の決勝レースの結果で全てが決まる。

 今回のレースウィークを迎えた時点では、マルティンが24ポイントのリードを築いていたため、スプリントでその差を26点まで広げることができれば、その時点でタイトルを確定させられる状況だった。しかしスプリントではバニャイヤがポールポジションから優勝。マルティンは3位に終わったため、逆に差が5点縮まった。バニャイヤのチームメイトであるエネア・バスティアニーニは最終ラップでマルティンをオーバーテイクし、僚友の逆転タイトルに向け好アシストを決めた格好だ。

 決勝レースでは、優勝に25点、2位で20点、3位に16点……という形で15位までポイントが与えられるが、前述の通り両者には19点の差がついているため、追いかけるバニャイヤとしては2位以上の結果が必須。その上でマルティンが下位に沈むことを祈るしかない状況だ。ただマルティンとしては、バニャイヤ優勝なら9位以上、バニャイヤ2位なら14位以上でフィニッシュすればタイトル獲得と、依然として圧倒的優位であることには変わりない。

 ちなみに、両者が最終的に同ポイントとなった場合……例えばバニャイヤ優勝でマルティン10位といったシチュエーションでは、バニャイヤにタイトルが転がり込む。これは優勝回数の差で決まるからであり、バニャイヤは今季既に10回もの優勝を記録しており、マルティンの3回に大きな差をつけている。

 バニャイヤが歴史的大逆転で3連覇を成し遂げるのか、マルティンが悲願の初タイトルを手土産にアプリリアへと移籍するのか……注目のレースがいよいよ始まる。